さとの雪食品(徳島県鳴門市)と太子食品工業(青森県三戸郡三戸町)は1月31日、全豆連内で会見を開き、ダブルブランド商品を開発し、3月上旬から販売することを発表した。両社の経営資源を相互に融通・補完し合うことで、強みを最大限に発揮し、市場競争力を高めると共に、事業領域拡大を目指すことが狙い。

さとの雪食品が「とろ~りまろやか絹とうふ」(80g×4、税別138円)を製造、太子食品工業が東北地区で販売する。特殊製法のスチームインフュージョン技術(殺菌技術)で豆乳を炊き、口の中で上質な食感と大豆の甘い味わいを感じる。また独自製法により消泡剤不使用で、大豆、水、にがりだけでなめらか食感に仕上げている。

太子食品工業は「北の大豆練りあげ」(2枚、同198円)を製造、さとの雪食品が東海地区で販売する。柔らかな食感を生み出す特許製法で、生地をクリームのようになめらかにし、やわらかな揚げ肌に仕上げている。原材料は北海道産大豆100%を使用し、日光の伏流水、にがりで仕上げ、米油で揚げている。生食が可能で、和風だけではなく洋風メニューにも使用できる。

さとの雪食品はグループ会社の四国化工機の食品用機械、包装資材開発技術を背景に、高品質かつ高付加価値の豆腐を西日本から関東地区にかけて発売している。

太子食品工業は大豆素材にこだわり、食品添加物を極力使用しない製法で高品質な納豆や豆腐、豆乳、油揚げ、もやしなど大豆加工品を開発、製造し、東北地区から関東地区にかけて販売している。
さとの雪食品・植田滋社長(左)、太子食品工業・工藤茂雄社長(右)

さとの雪食品・植田滋社長(左)、太子食品工業・工藤茂雄社長(右)

〈技術力による差別化で豆腐の価値を上げる、「練りあげ」は革命が起こせる商品〉
会見で太子食品工業の工藤茂雄社長は「太子食品工業は豆腐業界では後発になる。無添加やにがり豆腐、GM大豆不使用など、豆腐への思いを持って取り組んできた。豆腐事業は四国化工機の機械を導入してから飛躍した。当社は東日本、さとの雪食品は西日本がメーン市場になる。互いの良い商品で交流できないかと考えてきた。バーターとして全国に良い商品を届けたい。当社では油揚げや湯葉などの加工品に取り組んでいる。さとの雪食品は、機械技術は世界に通用する。互いの良さを出せば、良い組み合わせになる」と述べた。

さとの雪食品の植田滋社長は「太子食品工業とは、四国化工機を通して深い関わりがある。当社の植田道雄名誉会長が、遅れている豆腐業界を乳業メーカーのレベルに引き上げたい強い思いがあり、乳業メーカーに匹敵する機械を平成元年に作った。当時から工藤社長には共鳴してもらえた。両社共に、豆腐業界はレベルを上げていく必要性と共に、安心・安全、豆腐本来の良さを維持、拡大したいと思っている。それには技術力での差別化が必要になる。ダブルブランド商品は両品とも、普通の豆腐業者が考えないような作り方となっている。豆腐本来の良さを生かしながら、新技術で豆腐の価値を上げていきたい気持ちを表現している。今後も両社が協力し、技術で豆腐の価値を上げていく」とダブルブランドへの意気込みを述べた。また揚げ商品に関しては「さとの雪食品では自社で揚げを製造していない。広域流通時に菌のコントロールが難しい。太子食品工業の『練りあげ』は、味や食感はさることながら、製造プロセスが全く異なり、革命が起こせる商品だと思う」と話した。

なおダブルブランド商品は共に、自社ブランドで販売している商品となる。今後は販売地域補完し、地域に合わせて、味や食感を調製する可能性もあるとした。

〈大豆油糧日報 2018年2月1日付より〉