〈公定法は実行可能性に配慮〉
消費者庁は18日、大阪市中央公会堂でGMO表示制度に関する情報交換会を開き、約200人の参加希望者が集まった。東京を皮切りに全国7会場で開かれており、東京会場と同様の内容で行われた。

消費者庁の赤崎暢彦・食品表示企画課長はGM食品表示制度をめぐる情勢の説明に次いで、Non-GMO表示の条件をGMO「不検出」に厳格化する、GM食品表示制度の一部改正案の概要を説明した。質疑応答では、大手豆腐メーカーの担当者から、「不検出の公定法が確立されてない中、安全だと説明のあったGM食品について、不検出にこだわるのはなぜか。事業者にとっては製造、流通過程で意図せざる混入が起こって万が一検出された場合、不適正な表示であると表示違反のリスクを負わなければならない」と述べ、「不検出」の基準があいまいでは、改正案はかえって混乱を引き起こす可能性があると指摘した。

これに対し赤崎課長は「消費者の選択の観点から、諸外国におけるNon-GM表示が認められる混入率と比較して、日本は少しゆるすぎるのではないかと、不検出を提起した。(一方で)有識者検討会の中では、数学的なゼロではないという話もあった。新しい公定法は、信頼性と実行可能性が切り口。いろんな機関がある程度同じ結果が出るようなものにする」と回答し、公定法では改めて実行可能性に配慮したものとする見解を示した。

これを受けて、大手豆腐メーカーの担当者は「ゼロではない、誤差の範囲という意見をぜひ反映してほしい。そうでなければ、事業者は表示をしないという選択をせざるをえなくなる。消費者への情報も減る」と強く要望した。

同担当者はまた、「20年4月新食品表示制度、22年原料原産地表示、23年GMO表示ということで、事業者は表示変更にコストがかかる。版代だけでも1点あたり10数万円かかる。食品業界では数百億円の社会的コストがかかると見られる。メーカーは流通に価格転嫁できない。省庁横断的に補填を検討してほしい」と要望を述べた。

続いて大豆流通業者は、「流通する食品用大豆の7割が北米産。不検出となると北米産のNon-GM表示が難しくなる。消費者はNon-GM表示を求めている。主に国産大豆しか表示できなくなり、消費者の選択を逆に狭めるのでは。2割しかない国産大豆の価格が高騰することも考えられ、その面でも選択を狭めることになる」と述べ、改正案は消費者の商品選択の自由を阻害するものだと主張した。

その他、消費者の立場から、「Non-GM表示が減ると、選択しにくくなる。より努力をしている事業者を選択しやすくしてほしい」との意見があった。

〈大豆油糧日報 2018年10月22日付より〉