全国味噌工業協同組合連合会(全味)は15日、「第61回全国味噌鑑評会」の表彰式を都内で行った。

農水大臣賞を受賞した6品は、「くらしき塩屋の甘口みそ」(出品者:くらしき塩屋、岡山)、「山高 伝匠 白こし」(山高味噌、長野)、「天然醸造 赤粒」(松亀味噌、長野)、「タケヤ 天然醸造みそ」(竹屋、長野)、「匠の味赤みそ」(越後一、新潟)、「合わせみそ」(長工醤油味噌、長崎)が受賞した。

食料産業局長賞15品は、「むらた蔵 蔵の技白みそ」(村田味噌、大阪)、「日本海甘口こうじみそ」(日本海味噌醤油、富山)、「おかあさん」(ハナマルキ、群馬)、「大吟醸 甘こうじ」(ひかり味噌、長野)、「越後キウニ 恵み」(奈良橋醸造、新潟)、「極醸まるこ味噌」(小川醸造場、長野)、「特別吟醸つくり 深雪みそ」(あおき味噌、新潟)、「月山山吹 吟醸」(マルタ醸造、山形)、「塩屋のこうじみそ 赤粒」(塩屋醸造、長野)、「神州一味噌 田舎みそ」(神州一味噌、山梨)、「雪の花みそ」(杉田味噌醸造場、新潟)、「マスカン印 豆みそ」(宮崎商店、愛知)、「フンドーキン生詰無添加麦みそ」(大分みそ、大分)、「フジジン長期熟成麦みそ」(二豊味噌、大分)、「国産黒みそ」(日本味噌、東京)となった。

冒頭あいさつで、小手川強二・全味会長は、「本年度のみそ出荷量は、前年同期を4,000t下回る大幅なダウンとなった。一方、輸出量は前年同期よりも1,000t増加し、毎年2ケタ近い伸びを示している。毎年、国内出荷量は前年実績を確保しつつ、輸出が伸び続けることを願っている」と、直近の動向について述べた。
全国味噌工業協同組合連合会 小手川会長

全国味噌工業協同組合連合会 小手川会長

好調な輸出については、「全味では、輸出促進を図るためのパンプレット・DVDを作成した。ぜひ活用してほしい。鑑評会は世界からの注目も集めるようになったのではないか。しかしみそは、時間が経つとともに若干の変色があり、中身も変化する。鑑評会で出品されたみそをすぐに海外の人に食べてもらうことは難しい。ここが、みそ業界の今後の課題ではないか」と述べた。
 
〈「秀」の割合がアップ、色調・香気・うま味ともに優れた製品が多数〉
柏木豊審査長(東京農業大学教授)による講評では、「出品数は406件と、前回に比べて30件減少したが、前回は60回記念で出品数が増加しており、例年並みに戻ったのではないか。出品数に占める『秀』の割合は45%と前回に比べて6ポイント増加し、『優』の割合は48%と4ポイント減少したが、『秀・優』合わせると93%となった。『秀』が増加したのは、より厳選された製品の出品が増え、高い品質が維持されているためだと考える」と述べた。
 
所感では、「甘みそ、甘口みそ、淡色系・辛・こし、淡色系・辛・粒は、例年通り良好な淡色と香気、甘みの優れた製品が出品されていた。原料処理、管理などで高い水準が求められるが、生産者の技術力が発揮されたとみている。赤色系・辛・こし、赤色系・辛・粒は、夏場の高温による色調の進行が心配されたが、自然で鮮やかな色調と良好な香気で、順位付けは激戦だったのではないか。麦みそ・淡色系、麦みそ・赤色系、米と麦みその調合みそは、高評価な出品が多く、色調、香気ともに良好だった。麦みそ・淡色系は、淡色を維持しながら、良好な香気を出す素晴らしいみそで、生産者の努力を感じる。麦みそ・赤色系は、見事な発色と麦みそ特有の香気が感じられた。米と麦の調合みそは、香りとうま味のバランスがとれた製品が多かった。その他の区分は玄米こうじみそ、調合みそで高品質が定着してきた。この区分は、新しいみその試験の場として考えられており、関心が集まっている」とした。加えて「みそ消費の拡大は、市販みその品質にかかっている。鑑評会に出品されたみその技術が、市販みそに生かされることを願っている」と述べた。
 
〈大豆油糧日報 2018年11月21日付より〉