〈報告書を取りまとめ、出店・出品審査や消費者への情報明示など明記〉
消費者委員会はこのほど、「オンラインプラットフォームにおける取引の在り方に関する専門調査会」の第14回会合で、報告書を取りまとめた。同専門調査会では、オンラインプラットフォームを介在するネット取引が拡大し、加えて、CtoC型取引(顧客間取引)が増加し、消費者が容易に財・サービスの提供者としても取引に参加できる一方で、財・サービスの提供者、購入・利用者、プラットフォーム事業者それぞれの責任・義務が明確でないことを問題視し、消費者が安心して取引に参加できるために必要なルール、仕組みについて、昨年5月から調査・検討してきた。今回取りまとめた報告書では、取引に関わるそれぞれの立場の役割・責任について明記している。

〈消費者には法律・ルールの順守求める、関係法令見直しなど行政機関の役割も〉
報告書では、オンラインプラットフォーム事業者の役割としては、財・サービス提供者に関わる審査(出店・出品審査、モニタリングなど)の実施、各種取り組み(相談窓口の設置など)に関する消費者への情報提供、分かりやすい財・サービスの表示に関わる取り組み(消費者トラブルにつながる不適切な表示のパトロールなど)を明示している。

さらには安心・安全な取引環境を整備するための公正な利用規約の制定と明示、適切な評価システムの提供(レビューの収集、処理、公表の工夫、相互評価の同時公開など)、安全な評価システムと複数の決済手段の提供、消費者トラブルへの対応と消費生活センターとの連携、保険・補償制度の導入を期待するとしている。

また、CtoC型取引においては、提供者がトラブル処理能力に欠ける場合には、提供者と一体でトラブル解決を行うことが重要だとしている。

CtoC取引におけるプラットフォーム利用者(消費者)の役割については、提供者は取引に参加する上で、基本的なルールを守ることが不可欠とし、民事上の責任を当然負うこと、提供しようとする商品・サービスに関連する法令の確認と順守、プラットフォームが提示しているルールや注意喚起の確認の必要性を提言している。

購入・利用者の役割としては、CtoC取引では、民事上の責任を負うことを認識すべきとし、さらにレビューに悪質な評価を書きこまないことや、違法な商品を購入しないといった、取引環境の健全性に向けて一定の役割を担うとしている。

このほか、行政機関の役割については、消費者トラブルが生じやすい項目や、若年層、高齢者へのきめ細かな情報提供などを期待するとしている。また、プラットフォーム事業者が行政機関と協力し、法令違反事業者に対応できるよう、事業者に対して適切な情報提供、関係法令・指針などの見直しが重要だとしている。

国民生活センター、消費生活センター、消費者団体の役割についても言及し、CtoC取引においても、消費生活相談員は、プラットフォーム事業者と消費者の間に立ち、苦情処理のためのあっせんなどを行うことが可能だと考えられるとしている。また、消費者団体などから消費者に対しての情報提供も重要だと提言している。

〈大豆油糧日報 2019年4月11日付〉