〈監視・指導の実行可能性、表示スペースの問題など提起〉
消費者庁は18日、都内で、第1回食品添加物表示制度に関する検討会を開いた。同検討会は、15年3月に閣議決定した消費者基本計画において、食品添加物表示の在り方について、個別課題として実態を踏まえた検討を行う事項として整理されていたこと、さらに今年が同計画の最終年度であることを踏まえ、消費者にとって分かりやすく、事業者の実行可能性に留意した表示を確立するため、今後の表示の在り方について幅広く検討を行う。

西島基弘座長(実践女子大名誉教授)は、今後のスケジュールについて、遅くとも今年度中の取りまとめを目指すと述べた。

始めに同庁事務局が食品添加物表示制度の概要を説明し、現在の制度では原則として、使用した全ての添加物を物質名で表示するが、例外として、個々の成分まで全てを表示する必要性が低いと考えられる添加物では「一括名表示」(例=豆腐用凝固剤)、消費者の関心が高く、使用目的や効果を表示することで、消費者の理解が得やすい添加物は「用途名併記」(例=甘味料、サッカリンNa)が可能となっており、加工助剤やキャリーオーバーなどは表示不要だと説明した。

加えて、食品添加物に関する消費者意向調査結果を紹介し、現在の制度では用途名併記が8つの用途に限られていることについて、約3割の人が用途の拡充を求めているとした。また、添加物を使用していない旨の表示について、商品選択の参考にしているかについて、約4割の人が同じ類の食品であれば、不使用、無添加の表示がある商品を購入しているとした。

続いて、検討すべき内容として、稲見成之委員(東京都福祉保健局健康安全部食品監視課長)から、「食品添加物表示の適正性の確認では検査を実施しているが、検査自体が困難な食品添加物がある。検討においては、監視・指導の実行可能性も考慮してほしい」との意見が挙がった。

大熊茂委員(全国スーパーマーケット協会事業部教育研修課調査役)は、表示スペースについて言及し、「包装上の狭いスペース、ウェブサイトなど大きなスペースで伝えるべきことを、どう振り分けていくの考えていくべき」と述べた。

上田要一委員(日本食品添加物協会専務理事)は意見書を提示し、「行政によるリスクコミュニケーションのさらなる推進が必要だ。食品添加物表示制度の検討とリスクコミュニケーション不足の問題は関連していると考えられるため、検討会の場で議論してほしい」と主張した。

また、無添加・不使用表示を禁止すべきとの意見を述べ、「無添加をうたう食品の流通により、食品添加物を使用しない食品が、使用している食品よりも安全であるという誤認につながり、食の安全確保に向けた長年の取り組みへの理解を妨げる」と危機感を示した。

〈大豆油糧日報 2019年4月22日付〉