不二製油グループ本社は7日、都内で2020年3月期・第2四半期連結決算の説明会を開催し、清水洋史社長が上期の決算概要と、通期の見通しを説明した。清水社長は、「第2Q(7~9月)としては51億円と、過去最高の営業利益となった。全セグメント好調に推移した。第1Qは大きくマイナスだったが取り戻し、上期の営業利益は対前年同期比4.5%減まで回復した」と総括した。
不二製油グループ本社 清水洋史社長

不二製油グループ本社 清水洋史社長

その上で、「ブラマー社の先物の評価損で16億円ほど計上した。その後の受注や経営の状況は順調だが、さまざまな問題も見つかっている。PMI(M&A実行後の統合プロセス)の実績は出ていないが、実行は確実に進めている。何が問題であるか明確に分かってきた。ハラルド社については、レアル安で収益が悪化している。経済自体にやや問題がある中で、シェア一番の会社として一番の政策をどうするかが重要なポイントになる」と述べた。
 
通期の予想については、「グローバル企業として、決算期の統一は重要な問題だった。今年から1~3月の海外の実績を含め15カ月決算とする。12カ月ベースでは、当初240億円の営業利益を考えていたが、5日の決算発表では10億円縮小し、230億円で報告している。これはブラマー社とハラルド社が要因である。明確になってきたと先ほど述べた問題は、当社の得意とするところにあると思っており、見通しを下げたことは反省するが、萎縮していないどころか自信がある」と強調した。
 
230億円への修正理由について松本智樹取締役最高財務責任者(CFO)は、「業務用チョコレートが10億円減益の大きな要因だ。ブラマー社、ハラルド社の減益が、日本と欧州の増益でカバーできない。ブラマー社は、上期は先物の大きな評価損があったが、全体としてはカバー可能な範囲だと考えている。受注は旺盛ながら、生産の問題があり、需要に応じた供給ができず、計画通りの販売数量に達しないため減益予想となった。ハラルド社は、市場環境と企業間競争の激化、レアル安の原価上昇部分を価格に十分転嫁できない。経済環境の悪化から、安価品へマーケットの需要が移っている。下期は、昨年の生産トラブルの影響が解消するが、収益性は計画通りいかないので利益水準を下げている」と説明した。
 
〈入口から出口まで一気通貫で作る発想、手を入れていける一番大きなポイント〉
清水社長は、明確になったという問題について、「なぜ自信があるか説明すると、PMIで調べると、工場間で生産性の高さに差が出てくる。これは日本ではありえないことだ。チョコレートは、150万t作っている巨大工場から1~2t作っている町の工場まで、作る設備や機械はほとんど同じ工程である。入口から出口まで一気通貫で作っているものではなく、バッチ式の連続工程となっている。そこにミソがある。当社は24時間稼働し、油脂メーカーの常識でアイドリングタイムを極力下げて、入口から出口まで一気通貫で作るという発想がある。その発想だと、チョコレートの生産計画や生産方法が全く変わってくる。ここが当社の手を入れていけるところの一番大きなポイントだ。したがって自信がある」と力強く語った。
 
〈大豆油糧日報 2019年11月8日付〉