〈農水省の特設サイトは6万件以上の注文、ふるさと納税の寄付は1万件突破〉
新型コロナウイルスの感染拡大により、ついには7都道府県を対象に緊急事態宣言が出された。多くの学校では3月に続いて4月も臨時休校が継続されると見られ、給食停止による関係事業者の影響は計り知れない。さらに、外出自粛や商業施設の休業などで、飲食店など外食業界の被害も深刻だ。

そのような状況の中で、先月半ばからスタートした農水省が給食事業者を支援するウェブでの取り組みの反響は大きく、民間でもオンラインサイトなどを通じて食品事業者を支援する動きが広がっている。

農水省は3月16日、学校給食用に納入予定だった食品事業者の代替販路を確保するため、3月に通販サイト「うまいもんドットコム」で、「食べて応援学校給食キャンペーン」と題した特設通販サイトを開設した。学校給食の停止により在庫となっている食品・食材と、消費者などとのマッチングを行うもので、4月7日現在、同サイトには6万486件の注文があったという。参加事業者数は50社、商品総数は448点となっている。常温の大豆ミートや米みそ、袋タイプのマヨネーズなどが出品され、多くは売り切れとなるなど、活発に利用されている。

また、国内最大級のふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンク(東京都目黒区)は、新型コロナの影響を受けた事業者を支援するふるさと納税プロジェクトを実施しており、3月4日~4月1日までの期間の寄付件数が1万件を突破したという。

同プロジェクトは、「給食関連」、「飲食関連」、「観光関連」、「花き関連」の事業者を支援するプログラムを立ち上げており、寄付者は、影響を受けている事業者のお礼の品を選んで寄付することで支援でき、それを通じて地域の魅力も知ることができるのが特徴としている。

給食関連のお礼の品の一例としては、「国内産にこだわった『横島醤油納豆』の大豆製品詰め合わせ」(茨城)や「生詰無添加あわせ(850g)×6個」(大分)、「桑名のこめ油8kg缶×1、桑名のこめ油季節のレシピ」(三重)など。

〈業務用食材を値引き供給、地図上で在庫情報表示、オンライン上で北海道物産展〉
4月に入ってからも新たな支援策が広がっている。「業務用食材」の業者間電子取引サイトを運営するMマート(東京都新宿区)は6日から、「緊急流通促進フェア」を開催している。予想外の在庫に悩む卸売業者からの出品を実現させることで、外出自粛の影響を受ける外食産業に対し、品質の良い商品を可能な限り値引きして供給するサポートを行う。農・畜・水産カテゴリをはじめ、その他のカテゴリでは、大豆白絞油(2缶)やいりごま3パックセット、1Lしょうゆなどの商品も販売されている。

GONENGO LLC(大阪市)も6日、商品の在庫処分などに困る生産者、店舗、企業といった事業者を応援するめ、完全ボランティアの自主企画として、ウェブ上の仕組み「#sosmapjapan」を立ち上げた。サイト上で事業者が在庫情報や購入先のURLを登録すると(無料)、サイト内の日本地図上で事業者所在地にピンが表示される。任意のピンをクリックすることで、各事業者の状況や在庫商品を確認し、商品を購入できるシステムだ。9日現在、催事の中止や海外からの受注のキャンセル、商業施設の閉鎖などで在庫を抱えた北海道から九州まで、30事業所以上が登録している。農・畜・水産加工品をはじめ、フリーズドライみそ汁やポン酢、日本酒などの商品を購入できる。

AgriInnovationDesign(東京都中央区)は10日から、北海道食品を販売する「オンライン北海道物産展」を開催する。百貨店などでリアルな物産展ができない状況の中、人気の北海道物産展をオンライン上で展開するというもの。新型コロナの影響による物産展の中止や大口取引先の減少などで、販路縮小や商品在庫を抱えて売上の目途がたたない北海道内の食品事業者を対象にしている。ヤマト運輸の協力により送料を安く抑えたほか、リアル店舗ではあまり行われていなかった、さまざま事業者の詰め合わせセットの販売も行う。

〈大豆油糧日報2020年4月15日付〉