〈素材はマスキング原料を使用しなくても大豆臭や複雑味を軽減する可能性も〉
味香り戦略研究所(東京都中央区)はこのほど、同社が保有する味覚データや食感分析値から、大豆ミートの特徴を、動物性食品との比較で検証した。大豆ミートは複雑な味わいと食感のバランスがポイントとなるとした上で、コクの要素である複雑味を消しすぎないことが味わいの価値につながる可能性があることを示した。

大豆ミートの特徴については、動物性食品を基準とした植物性食品の味バランスを示した。大豆ナゲット(2商品)と大豆ミート素材(2商品)は、それぞれの平均値を用いている。

その結果から、「大豆ミートの特徴は植物由来の複雑な味わいだと考えられる」としている。味と食感を総合的にみると、複雑味が先味・後味ともに強い大豆ナゲットは、柔らかく歯切れのよい食感で咀嚼回数を減らし、口中の滞留時間が短くなることで、複雑な味わいが軽減している可能性があるとした。

一方、大豆ミート素材は、しっかりとした強めの食感が特徴で、噛むほどにじわじわと味わいが溶出し、後味の印象が強い設計だとも考えられるという。

このような味と食感のバランスが、マスキング原料を使用しなくても、大豆臭や複雑実の軽減に一役買う可能性があるとしている。

〈商品ごとに独特の特徴を価値とした表現の確立見通す、将来的に魚の代用食品の流れも〉
大豆ミートは、味と食感のバランスにより、大豆由来の複雑な味やにおいの軽減につながる可能性があるとしながらも、その特徴を価値化するために、「複雑な味わいはコクの要素でもあるため、消しすぎないことが味わいの価値につながると考えられる」と説明する。

また、大豆ミートは同カテゴリーの動物性食品にいかに似せるかということを前提とした商品が大半で、商品名や商品説明にも、肉に似ている旨の記載がされていることが多いことを指摘する。その上で、「今後は独特の特徴を価値とした表現が商品ごとに確立されていくのでは」と見通す。

また、海外ではすでに植物由来の魚の代用食品も開発されていることから、近い将来日本にもその流れが訪れることを予想する。

〈大豆油糧日報2020年9月18日付〉