こんにゃくを製造販売する茂木食品工業(群馬県甘楽郡)は、60年以上作り続けてきた得意のこんにゃくと大豆でつくった「サラダバーグ」を開発し、2021年5月からの発売を目指している。先日出展した「フーデックス ジャパン 2021」で試食を行うと、実に9割以上が「おいしい」と答えたという。

茂木食品工業は5年ほど前から代替肉市場に参入し、ウインナーやソーセージを自社のECサイトで販売している。サラダチキンをイメージしたという新商品の代替肉ハンバーグは、約2年かけて開発した自信作だ。

茂木進社長の次男である茂木健人氏は、こんにゃくメーカーとして61年の歴史を有する茂木食品工業について、「世の中にないもの、『あったらいいな』をつくる企業理念がある」と紹介する。その理念通り、差別化するのが難しそうなこんにゃくにおいて、歯ぐきや舌でつぶせる介護用のこんにゃくを開発している。この「ほろっと崩れるこんにゃく」は、こんにゃくの概念を覆し、「やわらかいのに煮崩れしない、味も染み込む」のが特徴だ。

このほか、茂木食品工業が立地する下仁田町の名産品で、日本3大ねぎの下仁田ねぎを用いた「焦がし下仁田ねぎの味付け玉こんにゃく」といった独自商品も販売している。

〈薄味でサラダチキンをイメージ、冷たくてもおいしく、弁当利用も想定〉
こういった特徴あるこんにゃく商品を開発してきた経験やノウハウをもとに、最近のブームに先駆けて、「SOYウインナー」や「まるでソーセージ」といった商品を開発し、代替肉市場にも参入した。

大豆とおから、こんにゃくを主原料に使った「SOYウインナー」は、こんにゃくの弾力を活かし、腸詰めにすることでプリッとした食感を実現した。チョリソーとバジル&レモンの2種類をそろえる。フランクタイプの「まるでソーセージ」は、動物性不使用でヴィーガン対応だ。
茂木食品工業「SOYウインナー」「まるでソーセージ」

茂木食品工業「SOYウインナー」「まるでソーセージ」

 
現在は全て手作りしており、自社ECサイトで販売しているが、今後は設備投資も視野に入れているという。
 
これらに加え、「ハンバーグができたら面白いと、2年前に開発が始まった。試行錯誤して2カ月前に完成した」というのが、「サラダバーグ」だ。「こんにゃくメーカーらしく、結着材の代わりにこんにゃくを使っており、酵母エキスを使うことで大豆臭が極力しないように作っている。代替肉は味の濃い商品が多いが、『サラダバーグ』は薄味となっており、サラダチキンのようなイメージで使ってもらいたい」と提案する。
 
冷たくてもおいしく食べられることから、メインのおかずでなくても、プラス一品として弁当などの利用も想定する。デミグラスソースなどで味付けすれば、「代替肉と分からない自信がある」と胸を張る。原料の大豆たん白は複数仕入れ、独自にブレンドしており、「噛んだ時の肉汁感をこんにゃくがうまく補っており、玉ねぎを加えることで、シャキシャキ感を出した」と工夫を語る。肉製品と比べ、カロリーは50%オフ、脂質は70%オフで、健康志向の人にも、ヴィーガンの人にも進められる完全プラントベース商品だ。ハンバーグ商品は茶色いパッケージが多いため、華やかな見た目にもこだわった。
 
〈大豆油糧日報2021年3月22日付〉