東京大豆卸商協同組合は11月5日、文京区湯島・梅香殿で月例合同会議を開き、最近の業界動向について討議した。

始めに、室岡雄二理事長があいさつし、「コンテナ不足など問題が山積しており、良い年を迎えられるのか不安だ。(原料が高騰しているにも関わらず)あるスーパーで豆腐が38円で売られていた。適正マージンの追求をしなければならない時期にきている」と、業界の課題について共有した。

続いて吉田薫専務理事は、「パンや食用油などさまざまな食品が値上がりしている中、豆腐は値上げが出来ていない。シカゴ大豆相場は、(2021年5月頃の)$16台から、現在は$12台まで下がってきているが、円安基調にある。シカゴ相場だけ考慮すると新穀は安いと勘違いされてしまうが、プレミアムや運賃、諸経費が高く大変な状況にある」と述べた。

その上で、「大手メーカーのみならず、町の豆腐事業者も値上げを行うべきではないか。倍の価格になった食用油を使って、油揚げが安く販売されている。値上げをしないと業界がどうなってしまうか分からない」とし、来春の棚替えの時期に値上げが出来ているか注視が必要だとした

続いて、一次店からの報告では、輸入大豆に関して、「フレートは今後も上がりそうで、未だ上限が見えていない。船積み状況は悪化しており、一部ブッキングは入るがキャンセルになってしまう。以前は、遅れてはいたもののブッキング自体は取れていた」と注意喚起した。

2021年産の作柄は、米国産、カナダ産ともに悪くはないとした上で、納豆用極小粒のメイン産地である中西部・北側やカナダ西部など、干ばつ被害のあった地域は単収が落ちているとした。さらに、10月に入ってからの降雨で、収穫が終わっていない地域では水分が落ちないまま収穫されてしまうと、大豆の汚れなどが心配されるとした。

国産大豆に関しては、北海道の収穫は順調に進んでいるが、夏場の干ばつ影響を受けた地域は、中粒や小粒が多くなってしまうことを不安視する声も聞かれるとした。東北もすでに収穫が始まり、ペースは順調で、早いところでは40%の進捗率だという。

北陸は、日本海側を中心に2020年よりも良好な状況だとした。関東は、収穫が始まっていないところもあるが、このままいけば順調に収穫が進む見込みだとした。

一方で、大雨被害を受けた九州の減産を懸念される。また、「11月に(10月末時点の)集荷見込み数量が発表される予定で、12月にスタートする入札の価格帯も何となく見えてくるのではないか」との見方を示した。 

〈大豆油糧日報2021年11月9日付〉