丸紅は7月25~29日にかけて、本社の社員食堂「〇Cafe(まるカフェ)」で、第2回「サステナブルフードDAYs」を開催している。

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大豆ミートや陸上養殖アトランティックサーモンなど、SDGsに貢献する丸紅が取り扱う食材や商品を社食で紹介するとともに、今回はサステナブル食材のマーケティングとして、カーボンフットプリントのメニューへの掲示も試験的に実施している。初日には、同社が業務提携しているDAIZ社の植物肉原料「ミラクルミート」を使用したトンカツとツナサンドを提供した。

トンカツには「ミラクルミート」から作った1枚肉を使用した。一般に流通する大豆ミートはミンチタイプが主流で、成形して1枚肉にするのは難しい。一方、今回使用した1枚肉は、エクストルーダー(加熱押出機)を通した乾燥大豆ミートを水戻し、結着させ、あらかじめブロック状に成形した植物肉から作られているという。食品原料部の青野圭祐フードサイエンスチーム長は、「新しい形で提供できないかDAIZ社と相談し、1枚肉の食感を『ミラクルミート』で再現してもらった。最初はカツ煮丼もメニュー案として挙がっていたが、食堂と協議、調理方法を試行錯誤してもらい、揚げたて提供の食感を残す調理の方が『ミラクルミート』の特徴を活かせるとして、トンカツという形でメニュー化した」と説明する。
丸紅 藤本氏・青野氏

丸紅 藤本氏・青野氏

食料第一本部/食料第二本部戦略企画室企画課兼サステナビリティ推進部の藤本希担当課長は、「第1回終了後のアンケートでも、ハンバーグの次はから揚げかトンカツがいいという意見が多かった」と明かす。
 
青野チーム長は、「食品原料部では、DAIZ社と協業して消費者ニーズに合わせてアプリケーションの幅を広げている。トンカツは珍しく、これから流通や外食で仕掛けていきたい」とする。
 
2月に開催した第1回「サステナブルフードDAYs」では、「ミラクルミート」を使ったハンバーグのロコモコ丼を提供した。アンケートでは、7割が本物のハンバーグと違いを感じないと答えており、「言われないと大豆と気付かない」、「普通のハンバーグよりもさっぱりして食べやすい」などと好評だった。一部で違いを感じるという人もいたが、「肉ではなく大豆の食感があってもいい」、「肉に近づけるより、ヘルシーなものとして食べたい」といった肯定的な意見が寄せられたという。また、「少数派だがアニマルフリーであることを気にする人もいたのは発見だった」(青野チーム長)。
 
なお、今年度中には第3回の開催を予定しており、アンケートでも要望が多い、から揚げもメニュー候補に入っている。
 
〈メニューにカーボンフットプリント掲示、GHGが消費行動へおよぼす影響を調査〉
また今回、日本で初めて一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO)の技術提供を受け、社食メニューへのカーボンフットプリント掲示を行った。
 
カーボンフットプリントは、ライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガス(GHG)の排出量をCO2に換算して、商品やサービスに分かりやすく表示する仕組みである。日本のGHG排出量の1割が食に由来しており、カーボンフットプリントが消費行動や意識変容におよぼす影響調査を共同で実施するものだ。
 
藤本担当課長は、「カーボンフットプリントが高いメニューを食べたら、次回はもっと低いメニューでオフセット(相殺する)するような行動を考えるきっかけになれば。現状日本では環境が消費行動に結び付いておらず、先進国でも意識が低い。日本でも低環境負荷食品のマーケティングにカーボンフットプリントの視点を入れていく必要があり、商社が取り組む意義もある。まずは社内でSuMPOと1年間共同調査を行う。社員食堂では、そばなどの定番メニューでGHGの表示を続け、意識調査を行っていく」と説明する。
 
〈大豆油糧日報2022年7月29日付〉