神戸屋、「第二の創業」から3年 リブランディング説明会を開催/“Be Playful”遊び心を届ける コーポレートロゴなど刷新
神戸屋は8月19日、報道関係者向けに、リブランディング発表についてのラウンドテーブルを開催した。桐山晋社長によるリブランディングに関するプレゼンと質疑応答が行われた。
桐山社長はリブランディングについて、2023年に包装パン事業を山崎製パンに譲渡し「第二の創業」を果たした同社が「次に挑む改革」であると位置づける。コーポレートロゴを刷新し、ブランドステートメントを制定した。「ステートメントの核となるメッセージは“BePlayful”。誠実さは引き続きベースに置きつつ、自由な発想とユーモアを掛け合わせ、本気で遊び心を持ってお客様に驚きやワクワクを届けるという目指す姿を発信していきたい」と話した。
プレゼン冒頭では「普段あまり表に出ない会社の思いや歩みを説明できたら」と切り出し、同社の沿革を語った。同社は1918年、大阪の梅田と福島の間にあたる出入橋で創業。当初はパンの製造・卸事業を手掛け、ホテルやレストラン、百貨店に納品していた。その後スーパーやCVS向けの包装パン事業へと拡大させてきた。70年の大阪万博で、パビリオン内でパンを提供するレストランを出店したことがきっかけとなり、75年にベーカリーレストランの1号店をオープンした。80年には業務用冷凍生地事業を展開。同事業では製造・販売だけでなく、焼き方のノウハウや店舗運営のコンサルティングを行うなど、事業の多角化を進めてきたという。
桐山社長は2012年に入社し、店舗スタッフや製造現場、管理部門として経験を積み、米国留学などを経て21年から社長に就任している。
23年には祖業である包装パン事業を譲渡したが、その決断について、「コロナ禍でお客様が店の前から消えたときに、改めて当社の存在意義を考えるようになった。目先の価格競争やシェアの争いにとらわれていたことへの強い危機感を抱くとともに、現代のお客様は単に商品そのものの価格や品質だけでなく、その背景のストーリーやブランドが持つ世界観への共感、体験価値に重きを置いていると感じた。そこで、量や規模の追求だけでなく、パン本来の価値を高め、伝えていくという原点や本質に立ち返った結果、冷凍生地事業と直営事業にリソースを集中させる決断をした」と述べた。

この「第二の創業」に際し、同社は企業理念を一新。「この3年間は理念を社内に浸透させる活動を続けてきた」という中、今回「デザインの力を通じて目に見える形にする」ためにリブランディングを実施した。主要なものとして、同社ブランドの象徴であるコーポレートロゴを刷新。創業時からロゴやマークのモチーフとなってきた、開拓者精神を表現する鷲をモチーフとして受け継ぎながら、これまでのコーポレートカラーである赤色が象徴する“情熱的な心”を炎のモチーフにして、鷲と炎を組み合わせた図案とした。文字部分のロゴタイプも鷲の翼をイメージしたオリジナルフォントを採用している。ブランドカラーはライトブラウンで、パンの原料である麦が太陽に照らされる様子や、光り輝く未来を象徴している。桐山社長は「未来に向けた食文化を創造するという思いをコーポレートロゴに表した」と力強く語った。
質疑応答では、「第二の創業」やリブランディングにおける社内での合意形成の方法について質問があり、桐山社長が「23年の事業譲渡の際は対話に最も時間をかけた。各工場を回ったほか、動画も用いて伝えてきた。今回のリブランディングも本質的には変わらず、コミュニケーションの数が重要だと感じる。現場からは『成果物がないと実感がわかない』という意見もあったため、デザインを先行して発表した。今後、一拠点ずつ回って対話していくことが重要だ」と回答した。
〈米麦日報2026年8月24日付〉







