【オリーブ油の販売施策を聞く】400g瓶中心に、SGPで市場を戻す/J-オイルミルズ

J-オイルミルズのオリーブオイル
J-オイルミルズのオリーブオイル

J-オイルミルズの前期(2025年3月期)のオリーブ油の実績について、家庭用油脂マーケティング部の津村浩之販売企画グループ長は、「重量ベースは市場平均の前年比72%よりも高かった。値上げによりダウンサイズがあった一方で、ブレンドタイプの『ユーロリーブ』がけん引した」と振り返る。

2年連続の減産によって高騰していたスペインの生産量が回復し、現地価格が下がってきたことを受け、200~400gから400~600gへと売れ筋の容量が増えていくことを見越す。

「今期はエクストラバージン(EV)がけん引していくと考えている。400g瓶を中心に、600gUDエコペット、500gと300gの『スマートグリーンパック(SGP)』で落ち込んだ市場を戻す」と意気込みを語る。

価格高騰の影響について、「価格改定もあり、昨年度はオリーブ油の購入率が4%ほど低下した」と捉えている。一部はアマニ油やこめ油にスイッチし、マヨ・ドレにも流れていると推測する。4%のユーザーを戻す方策として、「いきなり大容量は購入しない。幅広い容量帯をラインアップしている当社の強みを生かし、200g瓶や300gのSGPといった小容量帯で市場活性化を図っていく」と述べる。

今期の販促について販売企画グループの松本拓馬氏は、「オリーブ油を買わなくなった人、使用量が減った人に対してアピールしたい。テーブル出現頻度が高いパスタやサラダにかける使い方を啓発していく。テレビCMを投入しながら、デジタル広告やインフルエンサーを起用したSNSなどでメニューを投稿していく。昨年成功した部分は踏襲しつつ、新しいものを取り入れた取り組みを予定している」と述べる。

ユーチューバーのリュウジさんを活用した販促については、「一定の効果が上がっている。今期も動画投稿は続けていく。好評であったオリーブ油勉強会の続編も配信している。前回はリュウジさんを当社に招いたが、今回はリュウジさんの自宅で撮影を行った。下期はもうひとテイスト加えて、リュウジさんを含めたインフルエンサーを巻き込んでいく」と述べる。

◆ピュアでSGP300gを投入、汎用油から「ユーロリーブ」へアップセル

新商品では、ピュアで300gのSGPを投入した。津村グループ長は、「売場では200g瓶のピュアとEVは定番で採用されており、特にピュアの定番率が高い。300gを発売することによるカニバリの不安はなかった」という。EVの例では、200g瓶、400g瓶、600gUDペットに加え、300gと500gのSGPを発売した際にカニバリが起きなかったことから、「トライアルを期待できるピュアの300gSGPを投入した」と述べる。

「FILIPPO BERIO」ブランド
「FILIPPO BERIO」ブランド

「FILIPPO BERIO」ブランドは、世界統一のパッケージにリニューアルした。「デザイン的に洗練された。馴染みのあるJOYL「AJINOMOTOオリーブオイル」シリーズに対し、「FILIPPO BERIO」は本場感があるこだわりのオリーブ油と捉えている。今回のデザインリニューアルで上質感や店頭での視認性向上を図る。」と、ブランド毎に住み分けができている。

米価の高騰によって、パンや麺、シリアル、ヨーグルトが伸びていることから、「オリーブ油をヨーグルトに入れてもらう提案なども必要と考えている。また、冷凍うどんのように売り上げが伸びているカテゴリにおいてどのような提案ができるのか考えていきたい。ぶっかけうどんと一緒に提案がなされている明太子やレモンもオリーブ油と相性がいいので、チャンスを探りたい」と話す。

ブレンドタイプについては、「サラダ油やキャノーラ油からのスイッチはアップセルになる。汎用油から『ユーロリーブ』の使用へとつなげていきたい」と述べる。

新たな取り組みについて松本氏は、「値上げに注力したことでこの1年メニュー提案がやりにくかった。基本に戻って取り組んでいく。SNSでの発信をいかに店頭で表現するかだが、インフルエンサーの提案するメニューを掲載した動画や販促物をそろえ、店頭露出へ活用していく」と話す。

〈大豆油糧日報 8月29日付〉

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