【関西味噌生販協議会】夏場の需要喚起に取り組む、万博で「おむすび&みそまる」ショー実施

関西味噌生販協議会は15日、大阪市内のホテルで総会を開催した。PR事業では、新たに夏場の需要喚起に向けた取り組みを進める。情報交換では、高騰が続く原料米の仕入れや価格改定の状況などについて意見が交わされた。
土屋勇蔵会長(株式会社ジャポニックス社長)は開催あいさつで、大阪・関西の展望に触れ、「万博跡地ではIR(統合型リゾート)の建設が予定されており、世界から人が訪れることになる。大阪は食文化の発信基地として、日本の『食の台所』から『世界の食の台所』へと進化していくことを描き、当会としても発信力を強化していきたい」と述べた。
みその消費動向については、「依然として減少傾向にある」と指摘し、「コロナ期に一時的に内食需要が増えたが、その後は伸び悩んでいる。大きな要因のひとつは気温で、夏が長く続く気候が定着し、9月になっても夏の商材が売れており、こうした環境下でいかに物を売っていくかを業界として考える必要がある」と強調した。
〈長く続く夏が常態化、みそを使った新しい食べ方の発信に取り組む〉
今年度のPR活動では、新たに夏場の需要喚起に向けた取り組みを進める。夏場のみそ需要減を打開するためのメニューを検討し、PRイベントに生かす考えだ。
土屋PR委員長は、「暑さが長く続くことが常態化しており、夏場にみそを取り入れてもらう流れをつくる必要がある。そうめんの需要は伸びている。そうめんも茹でてから冷やして食べているように、『熱いまま食べる』のではなく、冷まして食べる提案もできる。みそを使った新しい食べ方を発信していきたい。1年や2年で定着するものではなく、長く続けることで新たな食文化として認知されるようにしたい」とし、その中で「SNSの活用も重要になる」と述べた。
食育活動については、「食育イベントを継続して実施する。開催した園からの紹介で、他の幼稚園からも『やってみたい』という声が上がっており、広がりを感じている」と意義を話した。
〈大豆油糧日報 2025年10月21日付〉