渋谷ヒカリエで「木桶による発酵文化サミット」を開催【木桶職人復活プロジェクト】

「木桶による発酵文化サミット in 東京 2026」
「木桶による発酵文化サミット in 東京 2026」

「木桶職人復活プロジェクト」は6月25日から27日まで、渋谷ヒカリエ8階で「木桶による発酵文化サミット in 東京 2026」を開催した。3日間にわたりトークセッションやワークショップなどのプログラムを用意したほか、会場には高さ約2mの木桶を展示、各蔵元が手掛けるしょうゆの販売も行われた。初日に行われたキックオフトークには、同プロジェクト発起人のヤマロク醤油・山本康夫社長のほか、日東醸造の蜷川泰輔氏、全国の食文化を取材するD&DEPARTMENTの相馬夕輝氏が登壇した。

山本氏ははじめに、同プロジェクトがスタートした2012年から現在までを振り返った。毎年1月に木桶に関わる食品メーカーや流通業者、大工や料理人などが小豆島に集まり、新桶づくりをしているが、当初から代替わりをした蔵元も多いという。社会経験を積んだ20~30代の若手が家業に戻り、親世代から伝統的な製法を受け継いでいると説明した。

21年には国内で木桶仕込みをする約30社の蔵元で「一般社団法人 木桶仕込み醤油輸出促進コンソーシアム」を組織した。法人として、海外に向けた情報発信をしている。蜷川氏が活動において若手を前に出す意図を質問すると、山本氏は「若手が失敗する場にしたい。コンソーシアムの活動は補助金が出ているので、失敗しても家業の経営は傾かない。どんどん失敗して、失敗から学んでほしい」と会場に集まった若手に呼びかけた。

木桶しょうゆについて相馬氏は、「色々な食文化を横断的に見ているが、ほぼ全てに共通しているのは生産者が減る傾向にあるということ。そのような中、木桶に関しては生産者が増えており、伝統産業で増加傾向にあるのは奇跡のような存在だと思っている」と述べた。プロジェクトを軸とした仲間意識や未来に向かう姿勢に多くの人が共感しているのでは、と仮定した上で、「他の業界の人にとっても、自身の産業を考える上でヒントになるプロジェクトだと思う」(相馬氏)と語った。

イベントスペースの向かいにあるレストラン「d47食堂」では、イベントの開催に合わせて「5種類の木桶醤油定食」(2,750円)を提供している。提供は、8月6日までを予定している。同定食は上部の「冷やしおでん」から時計回りに、愛知の日東醸造、岐阜の山川醸造、静岡の栄醤油醸造、和歌山のカネイワ醤油本店、香川のヤマロク醤油の商品を使用している。

「5種類の木桶醤油定食」
「5種類の木桶醤油定食」

〈弓削多醤油「輸出 EXPO」に出展、絞り器を設置、各蔵元のストーリー性が大切〉

創業100年を超える弓削多醤油(埼玉県坂戸市)も、杉製の木桶でしょうゆを仕込む。6月26日、弓削多洋一社長が「木桶による発酵文化サミット」のトークセッションに登壇する中、同社は並行して、24日から26日に東京ビッグサイトで行われた「『日本の食品』輸出 EXPO」にブースを構えた。全国醤油工業協同組合連合会(全醤工連)として、30社が共同出展した。

展示台には絞り器を設置し、絞りたてのしょうゆの試食を行った。絞り器には「We are pressing soy sauce.(ただ今しょうゆを絞ってます)」の説明書きを添え、海外からの来場者にもアピールした。

展示台には絞り器を設置し、絞りたてのしょうゆの試食を行った
展示台には絞り器を設置し、絞りたてのしょうゆの試食を行った

同社は現在、米国、豪州、英国などのアジア系スーパーをはじめ、小売を中心に輸出を展開しているという。出展の経緯について担当者は、「日本の人口減少を見越して、輸出の比率を増やしていきたい。将来的には、全体の15%から20%を輸出が構成するような、安定した状態を目指したい」と説明した。

「『木桶職人復活プロジェクト』では、各蔵元それぞれにあるストーリー性が大切とよく話す。当社の場合は国産丸大豆へのこだわりなど、そういったストーリーと味を一緒に認知していただきたい」(担当者)と思いを述べた。

〈大豆油糧日報2026年7月10日付〉

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昭和26年(1951年)3月1日
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昭和26年(1951年)3月1日
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