日本病態栄養学会、学術的なイメージを払しょくし、参加者が楽しむ学会目指す
臨床栄養学に関する最大の学術大会の一つである日本病態栄養学会の年次学術集会が1月30日から3日間、国立京都国際会館で行われ、2,957名が来場した。会長を務める菅野義彦氏(東京医科大学)はじめ運営スタッフは従来の学会が持つ学術的なイメージを払しょくし、参加者が楽しむ学会を目指して内容を検討。若い世代の意見を取り入れた現場目線のプログラムや匿名で議論ができるオンラインシステムなどを導入することで、これまでにない学会となるよう工夫した。
菅野氏は、「単なる知識習得の場ではなく、新しい学びと交流の場となる学会をイメージした。参加者が帰り道に『ああ、面白かった』と誰かと話しながら帰れるような大会にしたかった」と振り返る。
初めての試みとしてプログラム委員会を新設して、現場の視点からいま必要とされるテーマを選定した。プログラム委員会には比較的若い世代が参加しており、その目線で選ばれたテーマを盛り込むことで、大会長の専門や好みに偏らず、栄養士をはじめとする現場の実務者にとって役立つプログラムとなるよう工夫した。各セッションの運営スタイルも、従来の権威ある講師が一方向的に講義を行う形式だけでなく、座長が積極的にフロアに話を振り、参加者とのやり取りを重ねるインタラクティブなセッションに仕上げた。
特にセッションごとの参加者の数や属性をオンラインで集計し、一部のセッションではオンラインのディスカッションが匿名でできるシステムを取り入れ、普段は発言のできない参加者も疑問を提案したり、それに「いいね」を送ったりすることで、学会での議論を自分事として感じられるよう工夫した。
特別講演には、俳優の秋野暢子氏が登壇。秋野氏はがんサバイバーとしての自身の体験を話し、華やかな空気の中で座長や会場からの質問に答えた。参加者からは「普段は聞けない患者側の思いを知ることができた」とコメントが聞かれた。








