【日清オイリオG】「きれい長持ちオイル」で外食攻略、「炊飯油CH2」鮮魚部門に対応
日清オイリオグループの今期(3月期)業務用のキーワードとして、食品事業本部業務用事業戦略部の西田哲也業務用課長は、「厨房環境の実態を捉えたソリューション提案」と「共創」の2つを掲げる。厨房環境については、家賃や地価の高騰により、外食やホテル、事業所給食などで十分なスペースを確保できず、厨房のコンパクト化が進んでいる。特にビル内では使用可能な電気量があらかじめ決められているケースもあり、一つであらゆる調理法に対応する多機能調理機の導入が進んでいるという。「それらの実態に合う提案を考えていかないといけない」と説明する。
油の劣化指標は複数ある中、「日清スーパー長持ち油」は酸価を下げる商品として一定の評価を得ている。売上構成比は中食が高く、外食での採用はそれほど多くなかった。外食では酸価を測定することは少なく、泡立ちの多さや着色度合いなど、経験値や感覚的な物差しで廃油の判断をしているケースが多いためだ。実際、アンケート調査でも、7割近くが着色を理由に油を交換していた。
「日清きれい長持ちオイル 大豆&キャノーラ」は調理現場を捉えた中で開発した新商品となり、「着色を抑えることを掲げ、外食ユーザーを攻略するために発売している」とする。
昨年秋に発売した「日清炊飯油CH2」も調理現場の実態を捉えて商品化した。従来の「日清炊飯油CH」も冷蔵耐性がポイントだったが、さらに強化した商品だ。CHはすでに総菜売場で使われており、導入率も高いが、フォーカスしたのは寿司だという。スーパーにおける寿司の販売は近年、寿司ネタ強化の観点から鮮魚部門が取り扱うケースが散見される。両売場に設置する冷ケースの温度設定は異なり、総菜は10℃以下、鮮魚は0℃近辺で管理されていることが多い。低温の鮮魚売場で寿司を販売するとご飯の劣化が早まり、硬くなりやすい。そこで鮮魚部門の温度帯にも対応できるCH2を開発し、販売拡大に取り組んでいる。

「日清麺がほぐれやすいオイル」は、昨年の米価高騰で麺の需要が伸び、麺メニューを増やした外食・中食での採用が多かったと振り返る。昨年のリニューアルにより、パスタやうどんなど、中華麺以外のメニューにも採用が広がった。

〈「共創」は他業種メーカーとの連携も含む、ピロー容器の需要根強く安定供給に務める〉
「共創」は同社全体としても掲げているキーワードだ。ユーザーと商品を開発することはもちろん、業界内の他業種のメーカーと連携していくことも含まれる。「共創の考え方は特に業務用では重要になる。ユーザー個々の課題に対して、評価を頂戴しながら提案・修正を繰り返し、商品をつくりあげていくことで商品価値が高まる。時には他業種企業との協働により総合的なソリューションも必要になる」と話す。
機能性油脂の「日清ほぐれやすいオイル」「炊飯油」「炒め油」などは、そういった経緯で培われたノウハウや技術を活かして生まれたという。 また、厨房機器はかなり進化しており、性能を理解して提案する必要がある。厨房機器メーカーとも適宜情報交換を行っており、最近であればスチームコンベクションオーブンで同社の油を使った麺メニューの調理提案などにも着手している。外食や中食はセントラルキッチン化が進んでいることから、回転釜や炒め機など大型の調理機器の長所と短所を捉える必要性も説く。
例えば、回転釜はさまざまな調理が可能な反面、なかなか温度が上がり切らない課題感も一部であるという。その点は同社の炒め油を使うことで香ばしさが出せ、ウィークポイントを補完できる。「こういったことは連携しないと見えてこない課題だ」と意義を語る。
提案を強化しているピロー容器のニーズは根強いといい、「この 10年で約2倍に増えた」という。飲食店などの現場では厨房スペースだけでなく、収納スペースもコンパクトになっているため、ラックなどにも収納しやすい点も訴求している。昨今の中東情勢により調達が不安視される包材だが、同社としては安定供給に最大限努めていく意向だ。
〈大豆油糧日報2026年6月2日付〉







