ミキサードリンク、日本発の割り材文化を次世代へ 缶チューハイとの差別化や海外展開に期待
一般社団法人全国清涼飲料連合会(全清飲)は6月26日、全国ミキサードリンク協会とともに記者向け説明会を開き、日本発の「ミキサードリンク(割り材)」の歴史や価値を紹介した。缶チューハイ市場が拡大する一方、焼酎や炭酸水、シロップを組み合わせて自由に楽しめる割り材文化を改めて発信。飲食店でのメニュー提案や家庭での飲用機会創出、インバウンド・海外市場への展開につなげる考えだ。
冒頭、全国ミキサードリンク協会の阿部豊会長(スミダ飲料社長)は、ミキサードリンクについて「焼酎を割るための清涼飲料」と説明。1980年に博水社が「ハイサワー」を発売したことをきっかけにミキサードリンクが普及しはじめ、東京の中小飲料メーカーが製法や販売方法を共有しながら普及に取り組み、全国へ広がっていった経緯を紹介した。
博水社の田中秀子社長(同協会理事)は、創業者が米国で酒を割って飲む文化に着目し、日本では焼酎に合う割り材を開発したことが「ハイサワー」誕生のきっかけになったと説明した。「一社だけで育てるのではなく、中小メーカーみんなで市場を育てようという考えから、レシピや販売ノウハウも共有してきた」と振り返った。

阿部会長は、1982年に焼酎割り用飲料が中小企業分野調整法の対象製品となり、中小メーカーが担う分野として育成されてきたことを説明。「サワーやチューハイは今やほとんどの飲食店で提供されるまでに成長した」と述べた。
また、ミキサードリンクの魅力について、「缶チューハイは完成品だが、割り材は自由にアレンジできることが最大の特徴」と強調。果汁や香料を組み合わせることで多彩なフレーバーを展開できるほか、焼酎の量を調整することでアルコール度数も自在に変えられることから、「若い世代がお酒に親しむ入り口にもなり得る」と期待を示した。
さらに、インバウンド需要の拡大にも触れ、「海外では日本のような割り材文化は珍しい。日本独自のチューハイ文化として世界へ発信していく可能性もある」と展望を語った。
缶チューハイとの差別化については、「飲食店ごとにオリジナルメニューを提案できることが強み」と挙げた。季節の果実や地域食材を取り入れた商品提案が可能であることに加え、中小メーカー同士が情報を共有しながら市場を育ててきた歴史も紹介した。
第2部では、会員企業による試飲会を実施した。スミダ飲料は「KIWAMI国産シャインマスカットベース」を使用したサワーなどを紹介し、国産果実を生かした風味を提案。博水社は「ハイサワー」シリーズに加え、グラデーションが楽しめる「縁結びハイサワー」を実演し、割り材ならではのアレンジ性を訴求した。
丸源飲料工業(東京都墨田区・阿部貴明社長)は、「ハーダース モナミキサー クラシック キウイミックス」を紹介。果汁50%による果肉感やフレッシュ感を訴求した。
能勢酒造(大阪府豊能郡・子安丈士社長)は、バー向けに展開する炭酸水や、焼酎に合わせるスタンダードなレモンサワーを紹介し、好みの濃さで楽しめる割り材の魅力をアピールした。








