味の素冷食、26年秋季新製品で業務用冷食は13品を発売

フリーカットケーキ ほめられかぼちゃ™のバスクチーズ_カット済みケーキ ほめられかぼちゃ™のバスクチーズ
フリーカットケーキ ほめられかぼちゃ™のバスクチーズ_カット済みケーキ ほめられかぼちゃ™のバスクチーズ

味の素冷凍食品は10日、東京・銀座の本社で専門紙向けに2026年秋季新製品・リニューアル品発表会を開いた。業務用冷凍食品では新製品13品を8月7日より、全国で発売する。新製品13品の内訳は中華・惣菜が6品、米飯2品、スイーツ類5品。業務用新製品についてはマーケティング本部フードサービス開発グループの阿部裕太郎氏、同 倉野友里氏が説明した。

〈独自の調理・製法技術で厨房での調理課題解決や人手不足に対応〉

国内の業務用冷凍食品市場は、インフレやコスト高騰の影響から金額ベースでは2019年を上回って推移しているものの、生産量ベースでは横ばいが続いており、数量の拡大が限定的な状況だ。そして現在の業務用各業態で最大の課題となっているのが深刻な人手不足だ。外食ではチェーン化が進み、惣菜やホテルでも現場の調理負担を軽減するオペレーションの効率化が急務となっている。こうした市場環境や現場の課題に対し、同社は独自の調理・製法技術を活かし、厨房での調理課題の解決や人手不足への対応と、生活者への感動や笑顔の両立を目指した新製品を展開する。

【スイーツ】カテゴリーでは「フレック スペシャリテ」ブランドから、ディナーブッフェ、朝食ブッフェ、その他オケージョンの3つの切り口で新製品を開発した。

「ディナーブッフェ」に向けては、〈ほめられかぼちゃのバスクチーズケーキ〉をフリーカットケーキ(460g)/カット済みケーキ(49個490g)の2SKU発売する。

フリーカットケーキ ほめられかぼちゃ™のバスクチーズ_カット済みケーキ ほめられかぼちゃ™のバスクチーズ
フリーカットケーキ ほめられかぼちゃ™のバスクチーズ_カット済みケーキ ほめられかぼちゃ™のバスクチーズ

ホテルの秋フェアの実施率は約80%にのぼり、定番素材である栗に加え、原価調整やバリエーションの観点からかぼちゃやさつまいもの需要が高い。しかし、従来のかぼちゃスイーツは品質面で課題があったため、原料から見直した。原料には、新規サプライヤーが展開するブランドかぼちゃ「ほめられかぼちゃ」を採用。個体ごとの水分値や糖度を機械で計測し、一定の基準をクリアした品質の安定性と、濃厚な甘みが特徴の原料だ。今回は特に北海道産の原料にこだわり、チーズとの最適なバランスを追求した。バスクチーズケーキの特徴であるしっかりとした焼き色と、中の鮮やかなオレンジ色とのコントラストが映える一品に仕上げた。フリーカットとカット済みの両形状を用意し、通年でも使いやすいメニューとして提案する。

「その他オケージョン」向けには、26年春に発売以来好調のプチフィナンシェシリーズからは、新たなフレーバーとして〈プチフィナンシェ カカオ〉(24個240g)を投入する。

プチフィナンシェ カカオ_プチフィナンシェ(フランス産発酵バター使用)_プチカヌレ(フランス産発酵バター使用)
プチフィナンシェ カカオ_プチフィナンシェ(フランス産発酵バター使用)_プチカヌレ(フランス産発酵バター使用)

既存ユーザーから別のフレーバーがほしいという要望が早期に寄せられたことを受け、コーヒーや紅茶と合わせやすい定番のチョコフレーバーとして開発した。ペルー産のカカオから作られたカカオマスを使用しており、リベイクすることで焼きたてのフルーティーでフローラルなカカオの香りとアーモンドの風味が広がる。独特の四角い形状でエッジをきれいに立たせた外観にもこだわっている。

「朝食ブッフェ」向けには、宿泊客の満足度向上と華やかさの演出に貢献する〈ふわしゅわプチスフレパンケーキ〉(20個200g)を開発した。

ふわしゅわプチスフレパンケーキ
ふわしゅわプチスフレパンケーキ

ホテルの朝食ブッフェでは、少人数のスタッフで早期に準備を整える必要があるため、ディナーに比べて加工品の使用率が約7割と高いが、従来の加工品やパンケーキマシンに対する品質不満も多かった。

そこで同社では、家庭では調理が難しい高品質なスフレタイプのパンケーキを製品化した。メレンゲを別で立ててから生地と合わせる独自の別段階製法を採用し、口どけの良いふわしゅわ食感を実現した。ブッフェで提供する際にシロップやホイップなどをトッピングすることを前提とし、あえて生地の甘さを控えめに設計している。直径約5cmの使いやすいサイズで、手作りユーザーや既存の加工品ユーザーの双方に置き換えを促す。

【野菜デリ】カテゴリーでは〈熟成ポテトのクロケット〉(1kg)を上市する。

熟成ポテトのクロケット(北海道産きたあかり使用)
熟成ポテトのクロケット(北海道産きたあかり使用)

ホテルのブッフェにおいて、コロッケなどのフライメニューは定番である一方、どこにでもあるメニューになりがちで、ホテルらしさの演出や付加価値化が難しいというシェフの悩みがあった。この課題に対し、差別化された原料を使用した新製品を提案する。原料には北海道産のキタアカリを使用し、3~6カ月適切な貯蔵をすることで澱粉を糖化。これにより、通常の最大6倍にまで糖度が増した濃厚な甘みと、マッシュした際のスムーズで滑らかな食感、独特の粘り気を実現した。外観についても、従来の惣菜らしい小判型を避け、スタイリッシュな円柱型の形状を新たな型の導入で実現し、ブッフェ会場での上質感を演出する。

【鶏肉加工品】カテゴリーでは、市場規模が最も大きい唐揚げと、非日常感を演出するフレンチの定番メニューの2品を展開する。〈ザクッとジューシー唐揚げ〉(1kg)は、同社の業務用唐揚げの中で最も大振りなサイズとなっており、圧倒的な食べ応えとザクザクとした衣の食感、鶏もも肉のジューシーな旨味を楽しめる。

ザクっとジューシー唐揚げ
ザクっとジューシー唐揚げ

調理方法は揚げ調理だけでなくオーブン、電子レンジ、自然解凍に対応したマルチオペレーションとした。さらに、ブッフェ会場のヒートランプ下で長時間保温しても衣の食感や肉の品質が劣化しにくい設計とし、ホテルだけでなく一般外食やお弁当など幅広いシーンでの活用を見込む。

〈手間のかかるコンフィを調理品で提案〉

もう1品の〈鶏もも肉のコンフィ〉(880g)は、ジューシーな鶏もも肉を油とともに低温で静かに火を入れ加熱した製品。

鶏もも肉のコンフィ
鶏もも肉のコンフィ

フレンチの定番であるコンフィは非日常感がありシェフの提供意向が強いメニューだが、手作りすると仕込みから提供までに1日以上かかり、小ロットでの製造効率やホロホロとした肉のハンドリング、保管スペースの確保が大きな課題となっていた。

同社はタイの工場において、アドバイザーシェフの知見を取り入れながら、複数の加熱工程と手作業の工程を組み合わせることでこれらの課題を解決した。現場では提供前にフライパンで皮目を焼くだけで、皮はパリッと、肉はほろっと柔らかい本格的な品質を提供できる。

【米飯】カテゴリーでは、〈炒め卵の海老炒飯〉を1kgと250gの2SKUで発売する。

炒め卵の海老炒飯250_炒め卵の海老炒飯1kg
炒め卵の海老炒飯250_炒め卵の海老炒飯1kg

業務用冷凍米飯市場では約半分をチャーハンが占めており、特にホテル業態での冷凍米飯の伸長率が高い。同社の〈ガツうま!チャーハン〉など既存品はパンチのある濃い味付けやチャーシューの旨味を効かせた製品に寄っていたため、市場に少ない上品な海鮮系のポジションを狙って差別化を図る。隠し味に蝦醤(シャージャン)と帆立エキスを使用し、海鮮の風味を引き立たせた上品な中華チャーハンに仕上げた。

また、ブッフェにおいて約8割のシェフがお米の乾燥や品質劣化を課題に挙げていることから、独自技術によりチェーフィングでの長時間保温でも美味しさが長持ちする設計を採用した。

【春巻】カテゴリーでは、直火窯を使用して具材本来の食感を残した〈パリ感長持ち!ゴロゴロ具材の春巻き〉(10個入)を投入する。

パリ感長持ち!ゴロゴロ具材の春巻
パリ感長持ち!ゴロゴロ具材の春巻

硬い野菜を先に入れ、葉物を後から入れるなど炒める順番にこだわり、自家製の皮で空気を抱き込みながらふわっと包んだ。こちらもヒートランプ下で4時間保温してもパリッとした食感が持続する。

外食およびレジャー施設向けには、さらなる簡便性と品質向上を両立した製品を揃えた。

【餃子】カテゴリーの〈レンジで焼き目パリッと餃子〉(10個入)は、専用の調理機器、「焼きパリ!プレート」に並べて電子レンジで温めるだけで、手焼きに近い外観と焼き目のついた餃子を1分以内に提供できる製品。

レンジで焼き目パリッと餃子
レンジで焼き目パリッと餃子

今回の改良では、焼き色の外観や食感をさらに向上させ、調理した際に餃子の耳が硬くなりにくくする修正を施した。ラーメン店のセットメニューやおつまみ需要に最適。

【ワンハンドスナック】カテゴリーでは、レジャー施設などの人流回復に伴う見栄えの良いスナック需要に対応し、「フレック」から〈ホットショーケースのための!小豆抹茶ロール〉(20個入)を発売する。

ホットショーケースのための!小豆抹茶ロール
ホットショーケースのための!小豆抹茶ロール

京都産の宇治抹茶を使用し、大納言小豆をはじめとした5種類の鹿の子豆とダイスカットしたさつまいもを巻き込み、和洋どちらのメニューにも映える緑色の外観に仕上げた。従来の揚げる調理に加え、電子レンジやオーブン調理にも対応し、揚げることでパリパリの皮食感、レンジ加熱でもちもちとしたクレープのような食感など、店舗の設備や好みに応じて使い分けられる仕様とした。

【豚肉加工品】カテゴリーでは、とんかつ市場の加熱済みニーズに対応するため、〈レンジでも三元豚のロースカツ〉(6個600g)を発売する。

レンジでも三元豚のロースカツ100
レンジでも三元豚のロースカツ100

業務用市場に流通する冷凍とんかつの約8割が未加熱品であるなか、人手不足のレジャー施設やトッピング需要では加熱済み製品への期待が高い一方で、フライヤーがない、冷めると肉が硬くなるといった課題があった。本品は電子レンジ調理だけでサクサクとした衣とジューシーなロースカツを提供できる。レンジのほか、オーブン、揚げ、自然解凍にも対応するマルチオペレーションにより、同じ在庫をレストランでの揚げ調理とキッチンカーでのレンジ調理で使い分けるといった運用が可能だ。現場のアルバイトスタッフに油を扱わせたくないという安全面や、油の交換コスト削減といったニーズにも応える。

〈冷食日報 2026年7月23日付〉

媒体情報

冷食日報

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近年の冷凍食品をめぐる情勢は、共働き世帯の増加や家族構成の変化、また飲食店や量販店の惣菜売場の多様化によって需要が増加しています。一方で、家庭用冷凍食品の大幅値引セールの常態化はもとより、原料の安定的調達や商品の安全管理、環境問題への対応など課題は少なくありません。冷食日報ではこうした業界をめぐるメーカー、卸、そして量販店、外食・中食といった冷凍食品ユーザーの毎日の動きを分かりやすくお伝えします。

創刊:
昭和47年(1972年)5月
発行:
昭和47年(1972年)5月
体裁:
A4判 7~11ページ
主な読者:
冷凍食品メーカー、量販店、卸、外食・中食、輸入商社、物流会社、業界団体など
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