「エビアン」200周年で再成長へ 若年層・インバウンド需要を開拓
伊藤園・伊藤忠ミネラルウォーターズが輸入・販売する「エビアン」は、2026年にブランド200周年を迎える。これを機に若年層との接点強化を打ち出し、日本最大級のサバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN 新世界」とのコラボレーションなど、従来とは異なる切り口のプロモーションを本格化させている。
同ブランドは、フレンチアルプスの地層を15年以上かけて通過したナチュラルミネラルウォーター。硬度は304mg/Lで、日本では220mlから1.5L PETまで幅広い容量を展開している。
ミネラルウォーター市場について、同社マーケティング本部コーヒー・エビアン・炭酸ブランドグループブランドマネジャーの相澤治氏は「気温上昇を背景に需要は拡大しているが、値上げの影響で“金額は伸びるが数量は伸びにくい”構造にある。猛暑による外出減少で消費機会が減るなど、単純に暑さが需要増につながらない側面もある」と分析する。
その中で「エビアン」は2025年、年間を通じて順調に推移し、前年を上回った。輸入水全体が厳しい環境にある中でも回復基調にある一方、海外では確立されているプレミアムウォーターのポジションが日本では十分に浸透しておらず、価値訴求の強化が課題となっている。
こうした課題に対応するため、同社では若年層へのアプローチを強化する。これまで主に30~40代女性を中心に「美」や健康価値を訴求してきたが、近年は若年層での認知・飲用経験の低下がみられるためだ。
その施策の柱が、日本最大級のサバイバルオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN 新世界」とのコラボレーションである。約3カ月にわたり番組連動企画や店頭、自動販売機での展開を行い、SNSを中心に反響を獲得。いわゆる「推し活」需要を取り込むことで、「誰かが飲んでいるから選ぶ」という消費動機にもつなげたい考えだ。親子での接点創出も期待する。
また、インバウンド需要の回復を背景に、空港やホテル、観光地、自動販売機での展開も強化する。750mlや330mlなど特徴的な容量を活用し、国産水との差別化も進める。
相澤氏は「今年は200周年の節目ということもあり、“200年にわたり水源を守りながら提供されてきたプレミアムブランド”という価値をしっかり伝えていく。また、今までとは違う新しいチャレンジを通じて、若年層・インバウンド・チャネル戦略を組み合わせた再成長を目指していく」と話す。
200周年となる2026年は、記念パッケージやイベントなども展開する予定だ。自然由来のミネラルを含むプレミアムウォーターとしての価値発信と、若年層との接点拡大により、日本市場での存在感向上を図る。







