アサヒ飲料、三ツ矢サイダーミュージアムを体験型に刷新 「伝える」から「伝わる」施設へ

香りの違いを確かめながら「三ツ矢サイダー」のおいしさの秘密を学べる体験展示
香りの違いを確かめながら「三ツ矢サイダー」のおいしさの秘密を学べる体験展示

アサヒ飲料は、明石工場(兵庫県明石市)内の「三ツ矢サイダーミュージアム」を8月1日にリニューアルオープンする。従来の歴史展示や製造工程を学ぶ工場見学から、「三ツ矢サイダー」のおいしさや品質へのこだわり、ブランドの世界観を五感で体感する施設へ刷新した。予約受付は7月24日に開始する。

アサヒ飲料の佐藤和敬明石工場長(中央左)、早川等常務執行役員未来創造本部長(中央)、丸谷聡子明石市長(中央右)
アサヒ飲料の佐藤和敬明石工場長(中央左)、早川等常務執行役員未来創造本部長(中央)、丸谷聡子明石市長(中央右)

7月22日に現地で開いたリニューアル完工式で、アサヒ飲料の早川等常務執行役員未来創造本部長は、「今回のリニューアルではさらに一歩進み、『三ツ矢サイダー』の世界観を五感で体感していただける施設へと進化させた」と説明した。

明石工場は1989年に竣工し、1990年から商品の製造を開始した同社最大の基幹工場。兵庫県川西市の平野鉱泉を源流とし、今年でブランド生誕142年を迎えた「三ツ矢サイダー」と、同じく兵庫県生まれで122年を迎えた「ウィルキンソン」を中心に、「十六茶」や「ワンダ」などを全国に向けて生産している。

工場開設当初の見学は、製造ラインの紹介が中心だった。その後、歴史や世界観を体験できる施設として2013年にミュージアムを開設。これまでに約50万人が来場した。

早川常務は、「アサヒ飲料の基幹工場であり、兵庫県で生まれた『三ツ矢サイダー』を製造する明石工場から、全国の皆様にその世界観を体験していただきたい」と話した。

「磨かれた水」「香り」「充填」「製法」の4つのテーマについて、来場者が五感を使って体験できる展示を設けた
「磨かれた水」「香り」「充填」「製法」の4つのテーマについて、来場者が五感を使って体験できる展示を設けた

今回のリニューアルでは、施設全体に「三ツ矢サイダー」のブランドカラーである常磐(ときわ)色(常緑樹のような濃い緑)を採用した。館内には、「磨かれた水」「香り」「充填」「製法」の4つのテーマを巡りながら、おいしさの秘密を学べる体験ゾーンを新設。

香りを確かめる展示やクイズラリー、3Dフォトスポットを設けたほか、シアターも一新し、ブランドの歴史や品質へのこだわりを映像で紹介する。子どもから親世代までのファミリー層を主な来場対象に想定する。

「シュワシュワホール」
「シュワシュワホール」

見学の最後には、「青空のもとで三ツ矢サイダーを味わう」をコンセプトに改装した「シュワシュワホール」で試飲できる。館内では、PETボトルの水平リサイクルや、「CO2を食べる自販機」の仕組みなど、環境負荷低減や資源循環への取り組みも紹介する。

アサヒ飲料の三浦正博未来創造本部CSV戦略部長は、リニューアルの狙いについて、「一方的に何かを伝えることから、実際に体験して知っていただくことの方が選ばれやすい時代になっている。香りを嗅いだり、実際に見たりする体験を通じ、一方的に『伝える』のではなく、『伝わる』施設にした」と語った。

明石工場で稼働する缶飲料の製造ライン
明石工場で稼働する缶飲料の製造ライン

来場者数は、リニューアル前と同程度の年間約3万人を目安とする。「人数だけにとらわれるのではなく、来ていただいた方にしっかり体験していただき、価値を伝えることを重視する」(三浦部長)と、体験の質を優先する考えを示した。

大正から昭和初期に使用されていた自動びん詰機などを展示。左から昭和初期の自動びん詰機、大正~昭和初期の自動びん詰機、びんに栓をする足踏み式打栓機(大正~昭和初期)、ラベル貼り機(昭和初期)
大正から昭和初期に使用されていた自動びん詰機などを展示。左から昭和初期の自動びん詰機、大正~昭和初期の自動びん詰機、びんに栓をする足踏み式打栓機(大正~昭和初期)、ラベル貼り機(昭和初期)

また、「三ツ矢サイダーの歴史やものづくりへの思いを理解していただき、再び商品を手に取っていただくことにつなげたい。国民的なサイダーとして、さらに100年続くブランドを目指したい」と述べた。

完工式に出席した丸谷聡子明石市長は「実際に体験し、体感しながら学ぶことに勝るものはない」と期待を寄せた。明石市とアサヒ飲料は、PETボトルの水平リサイクルなどで連携している。

同社は「ウォーク・フォー・スマイル」の一環として、今夏、市が開設する「こども・若者サマーステーション」に「三ツ矢サイダー」1万本を寄付する。同取り組みは、社員の歩数を飲料の寄付につなげるもの。丸谷市長は「アサヒ飲料と三ツ矢サイダーが明石の地にあることを誇りに思う」と話した。

見学は無料で、所要時間は約80分。ツアーは午前10時、午後1時、午後3時の1日3回実施する。ホームページからの事前予約が必要で、6人以上の団体は電話で受け付ける。

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昭和26年(1951年)3月1日
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