世界初のコーヒー農園ゲーム、UCCが公開 子どもが栽培から焙煎まで体験
UCCジャパンは8月5日、住友商事と共同開発したコーヒー農園ゲーム「BECOME A COFFEE FARMER」を、オンラインゲームプラットフォーム「Roblox(ロブロックス)」で公開した。コーヒーの栽培から収穫、精製、焙煎、販売までを疑似体験できる。両社によると、コーヒー栽培を題材にしたRoblox上のゲームは世界初という。

プレーヤーは島を探索してコーヒーを見つけ、自分の農園で育てる。収穫後は、乾燥や脱穀、豆の大きさをそろえる選別、欠点豆の除去、焙煎までを体験する。

完成したコーヒーを販売してコインを稼ぎ、道具を強化したり、農園を自分好みに整えたりする。一つのサーバーには最大9人が同時に参加できる。レベルが上がると探索範囲が広がり、希少なコーヒーを見つけやすくなる。農園内にはカフェもあり、ほかの利用者との交流も楽しめる。

発表会では、普段からRobloxで遊んでいる子ども2人が実演した。隠し通路を見つけてコーヒーを収穫し、豆の選別や焙煎を迷わず進めた。プレーした子どもは、「コーヒー豆になるまでの過程が何となく分かった」「探索要素があって面白い」と話した。
UCCは、コーヒーづくりのリアリティーと、ゲームとしての楽しさの両立を重視した。開発を担当したUCCジャパン・サステナビリティ推進室の日比真仁担当課長は、以前所属していた農事調査室で10カ国弱のコーヒー産地を訪れた経験を持つ。

日比担当課長は「特に精製や焙煎といった加工工程には、できる限り私たちの知見を詰めた」と説明した。一方で、「リアルにするだけでは面白くない」とも指摘。住友商事と協議し、実際の工程を残す部分と、ゲーム向けに簡略化する部分を決めたという。
住友商事の富田翔也・次世代リテイルユニット長代理は、「初めて遊ぶ人でも、最初の3~5分で迷わず体験できることにこだわった」と話した。同社はRoblox上のゲーム開発を新規事業として進めており、今回は企画と開発を担当した。
UCCは2030年までに30万人へサステナビリティ教育を提供する目標を掲げている。2021年8月から2025年末までに、21万6741人へ教育を提供した。
UCCジャパン執行役員サステナビリティ経営推進本部長の里見陵氏は、住友商事からRobloxの提案を受けた際、「すごく面白いものができるかもしれない」と直感したという。
里見氏は「難しく考えず、楽しくコーヒーやサステナビリティを学んでもらいたい」と話し、今回のゲームによって教育を届ける人数の「桁が変わる可能性がある」と期待を示した。30万人の目標についても、「引き上げるタイミングに来ている」と述べた。

今後は利用者の反応を見ながら、コーヒー産地が抱える環境課題や、自然に配慮した農法なども盛り込む考えだ。







