JA全農ミートフーズ2022年春の新商品、ご当地味噌漬けのラインアップ拡充、低温加熱・ノントレー商品を展開

JA全農ミートフーズ「ご当地味噌・タレ漬け」シリーズ
JA全農ミートフーズは2022年春の新商品について、簡便商品・冷凍商品を中心に、「味噌漬けコンシューマ(ご当地味噌・タレ漬けシリーズ)」「チャック付き包装肉(パラパラ冷凍肉シリーズ)」「個包装ノントレーパック」「牛豚・こだわり加工品」「総菜・弁当、缶詰」の5つのテーマで売り場づくりを提案している。

国産豚ロースを使った定番のご当地味噌漬け・たれ漬けシリーズは、新商品「紀州産梅ピューレ使用」(仮)を投入するなどラインアップをさらに拡充。神奈川工場(神奈川県相模原市)での製造体制を強化し、全国の特色ある味噌を選定するとともに、2021年から投入した国産豚ホルモン(赤白)の味噌漬けを展開するなど、同シリーズを洗練しつつ認知度を高めていく。

大和ミートデリカ工場(神奈川県大和市)からは、最近注目されている低温調理による「国産豚ヒレ肉コンフィ」「国産豚肩ロースのグリルドステーキ」など、肉本来の味・風味を楽しめるこだわりの加工品を提供する。そのほか、従来のトレーパックに比べて、家庭でのゴミの軽減化、販売店舗での省力化、消費期限の延長にメリットのある深絞り真空包装による国産豚肉のノントレーパックも展示会を機に提案を強化していく。

JA全農ミートフーズはこれらの商品提案について、1月24日から28日にかけて個別商談会を開いたほか、同社のHPでもテーマごとの詳細を紹介している。

〈味噌・タレ漬けシリーズ〉
主力NB(ナショナルブランド)商品の「ご当地味噌・タレ漬け」シリーズは、国産豚肉・ホルモンと日本各地に根付いている特色ある味噌を組み合わせた商品。日本の豚肉を各地のふるさとの味で楽しむことができるとして、取扱い数量は年々拡大しており、主力製造工場での2021年度のシリーズ製造量は前年度比21%増、2020年度の月平均製造量は2016年度比で4倍弱にまで伸長しているという。2021年12月から「広島ますや味噌」「ヤマイチ白こし味噌」がラインアップに追加されたのに続き、ことし3月上旬から梅と赤じその風味を和風だしでまろやかに包んだ「国産豚ロースたれ漬け 紀州産梅ピューレ使用」(仮)(170g/pk)を発売、これでシリーズ13品の展開となる。

また、2021年12月から3種類の国産豚ホルモンと人気のロース味噌漬け3品の味噌を使用した国産豚赤ホルモンご当地味噌漬け(ハラミ・ハツ・タン下、150g/pk)と白ホルモン(大腸・ガツ・テッポー、150g/pk)も先行投入しており、豚ロースとホルモンのセットでの導入を提案していく。今後も各地のご当地味噌を選定、入れ替えしながらシリーズ展開に力を注いでいく。

〈パラパラ冷凍肉シリーズ〉
パラパラ冷凍肉シリーズは、コロナ禍でニーズが高まっている冷凍保存ができ、かつ賞味期限の長い商品。便利なチャック付きで、より使い易く、ストックに最適となっている。「IQF国産豚ミンチ」(400g/pk)など5品のほか、「IQFパラパラカットウインナー」「IQFパラパラカットベーコン」(いずれも500g/pk)は、JA高崎ハム(2022年4月にJA全農ミートフーズと合併)で製造、炒め物からスープまで幅広い用途に使用することができる。

〈ノントレーパック〉
「国産豚バラうす切り」「国産豚肩ロース焼肉用」「国産豚ロース切り身(2枚)」の深絞り真空包装(冷凍)を提案する。1パック当たり200~300gと、およそ1食分の調理で使い切ることができる内容量。賞味期限は冷凍180日(製造日含む、解凍後は解凍日含め7日、販売先の個別検査必須)で、従来のトレーパックと比べて消費期限(4℃)が2~3日長くなり、家庭での保管や店舗在庫管理が容易となる。JA全農ミートフーズのノントレーパックの場合、従来のトレーで製造した場合に対して使用する容器包装の容積が約64%低減することが可能という。家庭でのごみの軽減化と店舗従業員の省力化にも貢献するなど、精肉の新しいスタイルとして提案していく。

〈国産牛豚のこだわり加工品〉
いま注目されている「低温調理」。家庭では専用調理器や正しい知識が必要となるが、これを大和ミートデリカ工場の「低温真空調理法」「直火焼製法」で職人ならではの味わい・風味を実現した。国産牛豚を使用し、味付けをシンプルにすることで素材のうま味を引き立てた、「北海道産牛肉使用 直火焼ローストビーフ」(160g/pk)、「国産豚肩ロースのグリルドステーキ」(150g×2枚/pk)、「国産豚ヒレ肉のコンフィ」(150g/pk)などNB中心にシリーズ展開し、その他OEM(メーカーが他社の名義やブランドの製品を製造すること)にも対応する。

〈国産原料総菜・保存食〉
JA全農ミートフーズの強みである「国産牛肉・豚肉の良さ」にこだわった、総菜・日配部門でも差別化可能な食肉加工品を多数展開する。このうち、コンシューマ向けの「国産キャベツと豚肉のロールキャベツ」(280g/pk、常温)は、国産原料を国内工場で一枚ずつ丁寧に巻いており、パスタやドリアなどアレンジも可能。国産豚内臓肉を使用し、各地域の名物料理を再現した「ホルモン日和シリーズ」では、「関東風もつ煮くん」「名古屋名物どて煮くん」(150g/pk、常温)を提案する。レトルト常温商品のため、売り場の空いたスペースを利用できるほか、目立つパッケージデザインのため売り場の差し色として展開することもできる。

また、業務用向けの「ローストビーフ業務用スライスパック」(200g/pk)は、低温調理と直火焼き仕上げにより肉の柔らかさ・うま味が楽しめる少量パックで、ローストビーフ丼やサラダ、サンドイッチなど様々な総菜メニューに活用できる。そのほか、スチームコンベクションオーブンやフラッシュフライで仕上げる米飯向け商品として、国産原料や銘柄原料を使用した業務用味付肉の提案も強化している。

◆JA全農ミートフーズ「2022年度 提案商品ラインナップ」

〈畜産日報2022年2月9日付〉