フードリエ「やみつきになるブラックペッパーウインナー」発売、調理食品カテゴリでは春夏期に需要の高いつけ麺アイテムを強化/2022年新商品発表会

フードリエ「やみつきになるブラックペッパーウインナー」
エスフーズグループのフードリエは2月8日、オンラインで2022年新商品発表会を開いた。市橋徳次郎常務取締役企画本部長、河野孝一R&Dセンター長、片桐建郎R&Dセンター次長、津江野大輔R&Dセンター調理食品開発課課長、江守光生営業本部マーケティング部部長らが出席して、新商品の概要や販促戦略を説明した。今春は加工肉カテゴリーから新商品9品、リニューアル3品を、調理食品カテゴリーから新商品6品を投入する。

河野センター長は現在の市場環境について、「国内で新型コロナの感染拡大が始まり2年が経つが、消費者の生活は大きく変化している。未だに外出自粛も継続しており、直近ではオミクロン株の拡大で学校や保育園の休校・休園も相次いでいる。生活の変化で食品の消費の仕方も大きく変化しており、家飲み・内食の定着、新たなニーズも生まれてきている。長引くコロナ禍で3食全てを家庭で用意することによる調理疲れも発生しており、調理の手軽さも求められてきている」と説明。

そして、今春の新商品について、「『家飲み~内食ニーズに対する新たな提案~』では新たな提案を含め、お酒のある食卓で楽しめる商品の充実を行っていく。また、『家族を中心とした価値の提案』として、家族みんなで楽しめる商品、家族のからだを気づかう商品など家族の絆に寄りそえる提案を進めていく。そして、『変化に対する消費者の意識や生活に対し、新たな商品の新たな価値で新たな利用機会をつくり、新たな利用者を増やしていく』ことで、加工肉や麺市場の活性化につなげていきたいと考えている」と商品展開の方向性を述べた。

加工肉カテゴリーでは、「やみつきになる」シリーズから香りと辛みにこだわった2種類のひき目のブラックペッパーを使用した「ブラックペッパーウインナー」を投入するほか、お酒がすすむような辛さや香辛料の風味・味が特徴の「辛口ベーコン」「ペッパー&ガーリックベーコン」を発売。主力商品の「パリッと朝食ウインナー」ではさわやかな味わいが特徴の「瀬戸内レモン」を展開する。調理食品カテゴリーは、「麺好亭」シリーズから春夏シーズンに需要の高いつけ麺市場に向けて「つけ麺専用太打ち中華麺」と「同 魚介豚骨スープ」を発売。新ブランド「具入り麺工房」ブランドを立ち上げて、めん・スープ・具材(チャーシュー、メンマ)がセットになった一食完結型の具入り袋麺の「つけ麺 魚介醤油」と「つけ麺 魚介豚骨」を投入する。

〈「変化している消費者の生活サイクルに合わせた商品を展開」市橋常務〉
市橋常務は発表会の中で、今期(2022年2月期)の業績に触れ、「コロナ禍で前期の数字が10%近い伸びだったことから、今期の売上高は計画から約2%減、前年比では3%減の見込みとなっている。営業利益の着地はほぼ計画通りとなっている。前期はコロナ禍で注文が集中して製造が追いつかないなど当社の弱さが一部で出た。その反省から、今期は工場のラインを増設したほか、那須の物流センターを増築した」と説明した。

来期については、「コロナ禍で不安定な状況が続いているが世界的な原料高、原油高による資材の高騰などのコストが増加しており、大きな局面を迎えている。来期はコロナ禍でのプラスを考慮しながら、今期と比べて103%の計画で進めていく」と述べた。

フードリエは2021年12月、原料高やエネルギーコストの上昇などを理由にハム・ソーセージ、調理加工食品で商品価格の改定と規格変更を発表しており、3月1日から納品価格の変更と商品規格の変更を行う(改定率は5%~12%)。商品展開や今後の施策について、「消費者の生活サイクルが変わっている。健康、時短、家飲みなどは過去と価値観が変わってきており、そこに対応した新商品を展開していく。また、包材を縮小してプラスチックごみを減らすなど、業界を挙げて環境に配慮した取組みを行っている。(当社でも)これら動きにも対応して、社会的な責任も果たしていくために商品のリニューアルを行っていく」と述べた。

〈畜産日報2022年2月9日付〉