【インタビュー】日本食肉輸出入協会則本博文会長、安全安心な食肉を日本市場へ

–会長就任の抱負を

則本氏 協会は水際にいる商社の集まりで日本国内の需給動向を視野に入れながら、円滑な輸入業務を遂行することは会長が変わっても変わらない。安心安全な食肉を日本市場に持ってきて食生活に貢献寄与するのが協会の第一の目的だ。民間企業の集まりとして情報交換を含め食料の安定供給に、貢献していくところは多くある。就任して食肉の輸出入に関わる関係省庁などをまわり、改めて気の引き締まる思いだ。

またメンバーが多くなれば情報の共有という意味でもそのメリットは大きい。今後もメンバーの増加、組織強化を図ってゆきたい。

–協会の業務について

則本氏 牛、豚、鶏とも疾病が怖い。後から原因や理由は分かるだろうが、疾病に伴う供給面への影響を少しでも早く防がねばならない。メンバーの知見や情報網を生かし、諸官庁との情報交換を行い、不測の事態に備え一日でも半日でも早く情報を共有することが、協会のコアな機能であり役割だと考えている。

–協会の役割について

則本氏 TPPなどは、国と国との交渉なので協会としてコメントを発するというよりは、動きを注視してメンバーで共有しなければならない。基本的には、ローカルルールからグローバルを見すえたルールになる。これにきちんと対応することで日本の利益、国の畜産業の利益に寄与することができれば一定の役割を果たせていくと思う。

また、輸出には、協会にその一助になるような機能も潜在的に期待されているだろうと考えている。外食を中心にミラノ万博などで日本食が注目され、商社だけでなく、外に向けて活躍できる場は増えていくと思う。輸出へのドライブもこれからかかっていくだろう。

–組織としての将来は

則本氏 会員各社が情報網を持ち、ツールも発達しているため協会が動かなくても、個々の会員で情報が集まる時代に変わっている。しかし、海外の団体との意見交換などは個々の会社よりもオールジャパンで行くべきだ。そういう機会に協会として堂々とやれば、目的に合致する。輸出にも輸入にも意見交換、折衝はオールジャパンがいいと思っている。