15年の牛肉生産量は1.0%減、第3四半期から増加に転じる-UsDA

米国農務省(UsDA)がこのほど発表した食肉需給予測によると、15年合計の生産量は、牛肉で1.0%減と前年を下回るが、豚肉は7.1%増とPEDから回復傾向が続き、鶏肉も鳥インフルエンザの発生もブロイラー生産には影響は少なく4.6%増を予測。なお、輸出は牛肉は価格上昇とドル高で4.4%減少、豚肉は生産好調もドル高で1.2%増にとどまるとしている。また鶏肉輸出は鳥インフルエンザに伴う輸出停止措置で7.5%減少するとしている。

[牛肉]生産量は、第2四半期3.1%減と、前回予想の1.3%増から下方修正され、第3四半期は0.7%増、第4四半期は1.8%増と回復に向かうものの、15年合計では1.0%減となった。その中で、去勢牛および肥育素牛価格は、前回予想通り高値を維持し、第3四半期の去勢牛価格は100ポンド当たり平均161ドル(前年同期比1.6%高)となっている。輸出は、牛肉価格高騰と米ドル高が影響して、各四半期ともに前年をやや下回り、15年合計でも4.4%減を見込む。なお、最近の記録的な価格上昇により、ここにきて消費は牛肉から離れているという。

[豚肉]豚肉生産はPEDの影響から回復し、第2四半期で6.9%増、第3四半期で8.9%増、15年合計では7.1%増を見込む。これにより生体価格は第2四半期で100ポンド当たり54.5ドルと前年比で36.2%安、第3四半期は52ドルで37.6%安、15年合計では50ドルで34.2%安を見込んでいる。輸出は4月は10.9%増と好調で、第3四半期以降は前年を上回るものの、ドル高の影響を受け15年合計では1.2%増にとどまる見通し。なお4月の対日輸出は16.2%増としている。

[鶏肉]中西部で高病原性鳥インフルエンザが発生しているが、ブロイラーの生産には大きな影響はなく、生産量は第2四半期から第4四半期まで4%台の増加が続き、15年合計では4.6%増を予測している。しかし、鳥インフルに伴う輸出停止措置の影響で、輸出量は第2四半期で8.4%減、第3四半期で7.3%減、15年合計で7.5%減と予測している。