株式会社ビースマイルプロジェクト設立、繁殖から外食まで一貫して実施

カミチクグループ(錦江ファーム)、農林漁業成長産業化支援機構と伊藤忠飼料、兼松、プリマハム、不二製油、森永酪農販売など事業会社5社、金融機関5行は15日、素牛生産、飼料供給、肥育、加工販売、外食、輸出に至る一貫したバリューチェーンの構築を目的とする新会社「株式会社ビースマイルプロジェクト」(6次化事業体)を設立すると発表した(写真は左から松井鉄也プリマハム社長、下嶋正幸兼松社長、大多和巌農林漁業成長産業化支援機構社長、上村昌志ビースマイルプロジェクト社長、藤嶋照夫伊藤忠飼料社長、地下誠二日本政策投資銀行常務)。

国内の和牛をはじめ畜牛経営は、素牛や海外産飼料の価格高騰で、肥育農家の経営負担が大きくなっており、繁殖農家も高齢化に伴い後継者難を抱え廃業する事業者が多くなっている。これらを解決するため、鹿児島県を中心とする南九州の畜産農業者が、自ら生産した牛肉などを活用した外食事業、および関連事業を拡大することで原材料の付加価値向上と地域の活性化を目指す。

外食事業は、約100店舗を目標に事業展開するが、今月末にカミチクグループの外食企業であるアンドワークスを買収、その20店舗でスタートする。現在、都内で4店舗の出店を計画しており、他の外食企業のM&Aも見据え目標達成を目指す。その他、3年以内を目途にTMR飼料事業(コントラクター事業含む)を拡大し、安価な飼料供給を図るとともに、耕作放棄地の減少を目指す。また、南九州で新たに食肉センターを設置、最新の衛生管理を導入し、海外への和牛輸出も行っていく。食肉センターは最先端の技術で高度な衛生管理を行い、米国、EU向け輸出、ハラル対応なども行っていく。