4月の豚肉需給展望 需給は好転し下旬にかけてジリ高の推移の予想

3月の国内豚肉マーケットは、需要面では決算期が過ぎてスーパーの特売も一巡したうえに、気温の寒暖差も激しかったことで鍋材・焼材ともに動きは芳しくなく、需要はトンカツや小間切れ・切り落とし商材が中心となった。このため、国産はヒレと、ウデ・モモなどすそ物の動きが中心となった半面、ロース、カタロースが弱く、中旬以降はバラの荷動も鈍化した。逆に輸入チルドはロースの動きが堅調で、入船遅れの関係でひっ迫感も生じたものの、月後半にかけて落ち着き、さらにカタロース、バラの重さが目立っている。一方、3月の全国と畜頭数は149万頭強と前年同月よりも9.1%多く、1日当たり平均で6万7,750頭と前年よりも6千頭弱上回って推移した。また年度末の決算期で在庫控えの動きも強まり、3月の枝肉相場(東京市場)は上物で484円(税込)と前月から33円値下がりした。

4月は学校給食が始まるほか、ゴールデンウィーク(GW)に向けて行楽需要が強まることから、豚肉需要そのものは好転してゆく流れ。このため枝肉相場も下旬にかけてジリ高推移するなど平年並みの値動きが予想される。これから中旬にかけて500円(税込)前後、下旬にかけては530円(同)前後に上昇する展開とみられる。月平均では500円前後と予想される。