〈ブラックとカフェインレスのラテ、飲み分けられる2つの味わいを提案〉
UCC上島珈琲は、伸長を続ける小容量PETコーヒー市場に本格参入する。「UCC BLACK  COLD BREW(コールドブリュー)」は3月26日、デカフェ(カフェインレス)仕様のカフェラテ「UCC BEANS&ROASTERS(ビーンズアンドロースターズ)マイルドラテ」は4月23日発売。ともに500mlPET容器。

同社マーケティング本部の黒田敬祐製品開発部長は、(小容量の)PETボトルのコーヒーの市場について、「今後ますます拡大が見込まれる。PETコーヒーのユーザーは、従来の缶コーヒーに比べて若年層や女性の構成比が高いのが特徴だ」と説明。新商品の狙いについて、「トレンドへの感度が高く、コーヒーはすっきり飲んで楽しみたいという20~30代のコーヒーエントリー層をターゲットに、気分やオケージョン(機会)によって飲み分けられる2つの味わいを提案する」と話した。
リシール容器コーヒーのマーケット推移(UCC上島珈琲・2月20日発表)

リシール容器コーヒーのマーケット推移(UCC上島珈琲・2月20日発表)

〈サントリー「クラフトボス」登場で若年層男性と女性層が流入/コーヒー飲料の市場動向〉
缶コーヒーを中心としたコーヒー飲料市場は、コンビニコーヒーの人気や健康意識の高まりから、販売構成比の高い185g缶(いわゆるショート缶)の砂糖・ミルク入りタイプが減少している。

一方、再栓できるリキャップタイプの缶コーヒーは、安心して持ち運べて就業中も机を汚さないことから伸長し、各社が注力しているが、若年層と女性層のユーザーを獲得しきれていないことが課題だった。

そこに登場したのが昨年4月に発売されたサントリー食品インターナショナルの「クラフトボス」(500ml PET他)だ。すっきりと飲み続けやすい味わいや、スタイリッシュなパッケージデザインの採用により、これまでコーヒー飲料をあまり飲まなかったユーザーから支持され、販売数量は昨年だけで1000万箱を突破した。

「クラフトボス」が他のコーヒーと異なるのは、そのユーザー層にある。同社によれば、「クラフトボス ブラック」のユーザー構成比は29歳以下男性が28%、全世代の女性が27%で全体の55%を占める。また、「クラフトボス ラテ」は29歳以下男性が36%、全世代の女性が35%と、合計で全体の71%を占めており、これまでの缶コーヒーではリーチできなかった層から支持を得た。

伸長しているリキャップ缶コーヒー(ブラック)でさえ、ユーザー構成比は、29歳以下の男性が16%、全世代の女性が14%で全体の3割程度にとどまっており、「クラフトボス」が従来の缶コーヒーとは全く異なるポジションにいることがわかる。同社は今年、1500万箱の販売目標を掲げており、現代の働き方に合わせた飲用シーンの提案や販路拡大を通じて、さらにユーザーを増やしたい考えだ。

〈独自の"冷香仕込み"で鮮度向上/UCC上島珈琲「BLACK COLD BREW」〉
UCC上島珈琲が3月26日に投入する「BLACK COLD BREW」は、香料を使用せず、米国などでコーヒーのトレンドになっているコールドブリュー(低温・水出し抽出法)に着目し、澄み切ったクリアな味わいを目指した商品だ。

コーヒー専業メーカーの強みを生かしてコーヒー本来のおいしさにこだわり、未充足ニーズであるレギュラーコーヒーならではの味と香りを追求。その実現に向けて"冷香仕込み"と称して独自のアロマフリージング製法を採用し、自社工場で焙煎したコーヒー豆を粉砕した後、マイナス3度以下で保存して12時間以内に抽出し、鮮度を高めている。また、パッケージデザインは、シズル感を表現したオリジナルの「UCCストリームボトル」を採用し、機能性と美粧性を持たせた。

一方、4月23日発売の「ビーンズ&ロースターズ マイルドラテ」は、デカフェ(カフェインレス)仕様にしたことで、飲用シーンとユーザーを広げるねらいだ。

同社常務取締役の石谷桂子マーケティング本部長は、「当社は、世界初の缶コーヒーである"UCCミルクコーヒー"や、レギュラーコーヒーのおいしさをそのまま楽しめる"UCCブラック無糖"などの製品を通して、常に新しいコーヒーを提案をしてきた。今年は創業85周年を迎える節目の年であり、小容量PETコーヒー飲料製品の主力工場となるUCC群馬工場昨年立ち上げ、今年3月から新たなPET商品を展開していく」と語る。

600ml以下の小容量PETコーヒー市場は、16年までの5年間で市場規模が1.5倍の約3000万箱となり、昨年は「クラフトボス」のほか、伊藤園が「タリーズ」ブランドを展開したことで、さらに拡大している。デザイン性の高いPETボトルでコーヒーを飲む習慣が若年層と女性層に広がりつつあり、春に向けては飲料メーカー各社からも新商品を投入する動きがある。今年の清涼飲料の最注目カテゴリーになりそうだ。

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