機能志向食品の2018年市場規模、2.0%増の9,317億円予想/富士経済

米麦日報 2018年4月10日付
(株)富士経済はこのほど、機能志向食品(健康食品とシリーズサプリメント)の市場調査結果をまとめた。機能志向食品は、2016年はダイエット・生活習慣病予防系が市場拡大を牽引し、市場規模は前年比3.8%増の8,884億円となった。

ダイエット系は、脂肪低減や脂肪増加抑制等を表示した機能性表示食品や、スポーツ用途型プロテイン商品が伸びたことに加え、デジタル広告戦略によって新興企業が台頭したのが特徴となった。また、生活習慣予防系では、DHA・EPAなどの配合による中性脂肪値・コレステロール値改善や血糖値改善が伸びた。また、グリーンチャージで健康食品の青汁(粉末)やミドリムシ配合商品が好調に推移した。

2017年は、生活習慣病予防系が若干マイナスに転じる一方で、ダイエット系の大幅伸長が期待されている。飲むだけで手軽なダイエットになる飲料商品が好調のほか、グリーンチャージの続伸、マルチバランス系の復調、テレビCM等の効果でコラーゲン系が大きく伸び、市場規模は前年比2.8%増の9,131億円と、初の9,000億円台乗せとなる見込み。2018年は、ダイエット系の続伸、グリーンチャージ、骨・関節サポート系の伸びが期待され、市場規模の拡大が続くと予想している。このうち、「注目市場」としているのが、ダイエット、グリーンチャージ、マルチバランスの3分野。

ダイエット系はたんぱく質補給や、抑制系/燃焼系ダイエットが2016年、2017年と継続して伸びている。たんぱく質補給ではプロテイン配合商品が続伸し、2017年市場規模は前年比8.8%増の1,454億円が見込まれ、2018年も5.6%増の1,536億円を予想する。

グリーンチャージは、野菜摂取の代替品として、ケール/大麦若葉などの素材からなる青汁、クロレラ、スピルリナ、ミドリムシ等を配合・主成分とする市場が拡大している。2017年の市場規模は、前年比5.0%増の919億円、2018年は4.1%増の957億円を予想する。

マルチバランス系は、一時期、市場拡大の停滞があったが、2016年以降、シリーズサプリメントを展開する上位メーカーが実績を伸ばして復調に転じ、2017年も拡大を続け、市場規模は前年比3.6%増の801億円、2018年は1.6%増の814億円を予想する。

〈米麦日報 2018年4月10日付より〉

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