冷凍野菜品質安全協議会(正会員18社、賛助会員1社)は16日、都内で第15回となる年次総会を開いた。川﨑順司会長は残留農薬違反が減少し、同会の当初の目的が概ね達成された状況に鑑み、今後の検討課題として、衛生管理基準の構築や、東京五輪を見据えた凍菜の付加価値提案などの項目を提示した。

川﨑会長の挨拶は次の通り。「この冬は生鮮野菜が高騰したため、皆さん売上げが伸びたと思う。一部の品目は生鮮価格が正常化した後も伸びている状況が続いているようだ。今まで使っていなかった方が、使いやすさや品質の良さから定着し始めているものと考えている。これは輸入冷凍野菜の商機である一方、気を付けなければいけない点がいくつかある」。

第1点として「各社年間計画を立てて、生産準備をしていると思う。売上げが予想を上回り、急きょ増産することになる。通常は農場から工場までしっかり管理できているが、原料がない場合には今まで買ったことがない生産者から、あるいは通常とは異なる栽培方法による原料を使うことにつながる。残留農薬違反は減少しており、適切な農薬管理は定着しているが、変化のときは改めて基本に戻る必要があると思う。増産や追加発注の際には基本に立ち返って原料を確認してほしい」。

第2点として「農薬違反は減っているが、次の課題として微生物、衛生基準違反が散見されていることがある。無加熱摂取の凍菜が増えることで大腸菌群の違反が起こっている。

今後当会で、衛生に係る基準を組み立てる必要があると考えている。例えば加工場で洗浄しにくい機械や汚れが付きやすい箇所を分析して、当会でまとめることができないかと考えている。それによって同一パッカーに対して日本側各社の要請が統一され、写真などを用いてわかりやすく伝えることができるのではないか」。

第3点として「東京五輪を控え、海外旅行者が増えているなか、日本の食に変化が見られる。凍菜はそのままでも、食材のひとつとしても、いろいろな使い道がある。食に変化が起きていることに対して、どのように対応していけるかも考えてみたい」。

総会では会長以下役員および委員会の委員長はすべて再任となった。

事業実績と計画について、日本向け冷凍野菜製造工場(圃場を含む)の評価を行う、品質管理基準評価制度に関して、前年度は3工場の更新審査を行ったが、新規申請はなかった。今年度は更新審査、新規審査とも予定がない。

海外交流としては今年度、中国側団体とは幹部企業懇談会を9月下旬、北京で開催する。台湾側団体とは11月下旬、高雄市で2年に1度の日台安全会議を開く。また日本では11月中旬、前年度に引き続き中国凍菜企業の研修団を受け入れる。

〈冷食日報 2018年5月18日付より〉

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