〈働き方改革による変化を商機に〉
ニチレイフーズは1月下旬~2月末にかけて、全国8会場で業務用商品提案会を順次開催している。21日はさいたま市のさいたまスーパーアリーナTOIRO(トイロ)で関東信越支社管内の得意先を対象に開催。働き方改革による生活者の変化に対応した、食シーンの創出を中心テーマにして、プレゼンテーションと試食・提案を行った。

イベントの名称は「NICHIREI FOODS Festa for Professional2019」。3年連続の開催となる。今回のテーマは〈1〉働き方改革による生活者の変化〈2〉高齢者の食環境・食意識の変化〈3〉持続可能社会に向けた世界的な変化(SDGs)――という3つの変化。これらの課題認識に基づいて、商品とメニューを提案した。働き方改革による変化については、同社の独自調査結果をもとに、退社時間が早くなった生活者の行動変化について分析し、帰宅時間帯の強化を提案した。有職単身者と共働きそれぞれのニーズに合った商品・サービスの展開によって商機をつかむべきと訴えた。
「NICHIREI FOODS Festa for Professional2019」

福本雅志取締役常務執行役員業務用事業部長は「昨年は自然災害が多く、生活者には今まで以上に家族と過ごす時間をとりたいという意識が高まり、一方で会社の働き方改革が進んだ。昨年夏以降にその2つが合致したタイミングを感じた。築地の地下鉄には5時台に多くの人が乗車している。この人たちは6時台、7時台には帰宅するだろう。生活者の消費にも影響があるのではないかと考えて11月に調査(「働き方改革に関する意識調査」、首都圏のフルタイム勤務の会社員男女800人対象にしたアンケート調査)を行った」と調査の経緯を話した。
 
調査結果によれば、68.6%が会社から帰る時間が早まったが、どのライフコースでもその70%がまっすぐ帰宅すると答えている。福本常務は「今まで9時、10時に帰宅する人には店が閉まっていて、コンビニしか選択肢がなかったのではないか。しかし、まっすぐ帰ってしまうと市場は盛り上がらない。そこを一緒に盛り上げていこうというのが一つのテーマだ」として、「スーパー惣菜で夕方になると気の利いたおつまみが並んでいるとか、外食もこれまで夫婦で週末に利用することが多かっただろが、帰りが早くなれば平日に、自宅最寄り駅で待ち合わせて外食することがありうる」と例示、「そういった客をいかに誘引するかということがこれからは大事になってくる」と訴えた。
 
試食会場の外食・惣菜・給食の各業態別提案コーナーでは、それぞれ新商品と働き方改革メニューの提案を行ったが、特に外食と惣菜のコーナーではそれぞれ「ミレニアル家族」「ワーキングシングル」「新しい大人(50~70代)」――のライフコース別メニューを提案した。
 
高齢者施設の変化として、自家調理や委託給食から、完成食宅配にシフトする施設が増加し、施設向け完成食宅配市場が今後拡大していくとの予想を示し、今春の新商品「ボイルでサクッとコロッケ」を紹介した。2013年秋に発表した独自技術「衣革命」を使って商品化した。これまで6会場での反響が大きく、福祉給食以外からも使えるという声があるという。
 
SDGsについてはプレゼンテーションの中で、慶応大大学院教授の蟹江憲史氏が映像出演し、SDGsを目指す意義を解説した。SDGsの17の国際目標のうち第12項目「つくる責任つかう責任」について、ニチレイフーズではタイのチキン製品の垂直モデルを示し、持続可能な原料調達とフードロスの削減を保存性に優れるコールドチェーンで実現していく姿勢を示した。
 
同提案会は1月22日に北海道(会場:札幌パークホテル)から始まり、九州(1/30ホテル日航福岡)、首都圏(2/5ANA インターコンチネンタルホテル東京)、中四国(2/8ホテルグランヴィア広島)、中部(2/15名古屋観光ホテル)、関西(2/19ホテルニューオータニ大阪)、関東信越(2/21TOIRO)、東北(2/28仙台国際ホテル)――と全8支社の各エリアで開催。取引先の卸売、ユーザーなど計3,000人強の来場を見込む。
 
〈冷食日報 2019年2月25日付〉