日本水産の2021年秋冬新商品は、共通コンセプトとして「食シーンを豊かにデザインする食卓の応援団」を掲げ、「家族のための食事作りの充実」「おうちごはんの楽しみ」「魚のチカラで健康」という3つのポイントに対応した商品を提案し、需要の創造を目指す。

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7月15日、オンラインで2021年秋冬新商品発表会を開催し、中野博史執行役員食品事業副執行が現在の市場環境や開発テーマについて説明した。
日本水産 中野執行役員

日本水産 中野執行役員

 
現在の食品市場を取り巻く環境は、依然としてコロナ禍の影響が大きい。東京五輪が開催される一方、感染者数の増加は第5波に向かっているといわれ、いつまで続くか不安が晴れない状況にある。
 
そうした状況を踏まえ、全カテゴリーの共通コンセプトとして〈1〉家族のための食事作りの充実〈2〉おうちごはんの楽しみ〈3〉魚のチカラで健康――という3つのポイントに対応した商品を投入する。
 
〈1〉家族のための食事作りの充実
コロナ禍により家庭内調理が増え、手作りを始めた・続けたいという声が増え、時間の掛かる料理も可能となった一方で、手間を掛けずに作りたいという簡単・便利の需要は更に高まると見られる。それに対し、簡便調理でも家族が喜ぶ、本格感のある料理や調味料を提案する。
 
具体的には、家庭用冷食では手軽な調理で本格的な味わいの食卓惣菜として「今日のおかず ほうれん草のおひたし」を、また電子レンジで手軽に調理でき季節感のある「3種きのこ 五目おこわ」「栗おこわ」を発売。水産品でも「FC いわしのトマト煮」など、電子レンジで簡単に調理できるフローズンチルドの洋風魚惣菜3品を発売する。
 
〈2〉おうちごはんの楽しみ
コロナ禍により外食機会が減少し、生活者は我慢を強いられながらも順応・適応に努めている状況にある。そうした中で、外食で楽しんでいた味やメニューを家庭でも楽しめるような商品を提案。
 
家庭用冷食では、家飲み増加で市場が拡大しているおつまみ向けに「大串やきとり もも」「大串鶏つくね なんこつ入り」を発売するほか、外食コラボの「松屋監修 牛めしおにぎり」、テレワーク時の昼食におすすめのカップスープ「デリシャスKitchen カップフォー」2品などを発売。水産品では、「FCいかスティック バター味」などレンジ調理可能なトレー入りおつまみ惣菜4品を発売する。
 
〈3〉魚のチカラで健康
コロナ禍以降の健康管理への意識の高まりで、特に「栄養バランス」「野菜と魚」「タンパク質」が重視されるようになっている。こうした背景の中、同社ではスケソウダラの「速筋タンパク」の力を活用した商品を、主に日配売場向けの加工食品で投入。業務用冷食では「白身魚と大豆ミートのハンバーグ 50/80」、水産品ではFFC(-5℃帯)に対応した「MSC おさかなミンチ(FFC)」といった商品も発売する。
  
〈4〜5月食品事業は順調、家庭用冷食前年並、業務用大幅増〉
中野執行役員は足元の国内食品事業の販売実績にも触れた。4〜5月累計で、食品計で前年を上回り、チルド事業を加えた食品部門計でも前年を上回っているという。常温・農産品が苦戦しているものの、業務用の復調もあり全体では順調だとした。
 
うち、家庭用冷食は前年並。前年同期が大幅増だった中でも前年並を確保した。カテゴリー別では惣菜が前年比7%増。家庭内喫食の増加と簡便性への評価が押し上げた。弁当品は21%増。前年同期に休校等でマイナスだったウラにあたるほか、弁当以外にも活用され好調だった。麺類が7%増。1食完結型として引き続き好調だった。
 
一方、冷凍野菜(素材)が8%減。梅雨入りが早く枝豆等が不調だった。米飯が3%減、スナックが10%減。前年大幅伸長のウラで前年ほどには需要が高まらなかった。
 
業務用食品は前年比15%増。CVS向けチキン加工品の好調もあり大幅に復調傾向だという。
 
ほか、家庭用練り製品、家庭用ハムソーセージは前年の休売もあり大幅増。常温食品は缶詰の前年特需のウラで不調だという。
 
〈冷食日報2021年7月20日付〉