〈“ビールテイスト”全体の22本に1本がノンアル〉
2017年のノンアルコールビールの販売数量は、「酒類飲料日報」推計で前年比5.3%増の1,862万ケース(大瓶20本換算)となり、過去最高を更新。各社が本格展開を始める直前の08年と比べると、約15倍に当たる数量となった。

各社の技術向上による「ビールらしい味わい」の実現で積極的に飲用するシーンが増えている。ビール類(ビール・発泡酒・新ジャンル)の販売数量は3億9,968万ケースなので、ビールテイストという括りでいえば4.5%を占め、ビールテイストのおおよそ22本に1本までに成長したことになる。母数が大きいので、決して少なくない数字だ。それだけニーズがあるということで、ビール各社とも今年、プラスの計画を立てている。
ビール4社のノンアルビール実績と計画

〈アサヒ「ドライゼロ」=「よりスッキリした後味」実現、試飲などで新たな飲用機会創出へ〉
アサヒビールは、ビールテイスト清涼飲料「ドライゼロ」のクオリティアップを実施し、2018年1月下旬製造分から順次切り替えた。

原材料の配合と素材の最適化をすることにより、ゴクゴク飲める「よりスッキリした後味」を実現。18年は温浴施設、駅売店、サービスエリア、スポーツ施設などの幅広い施設で、サンプリングや試飲会を実施する。ビールテイスト清涼飲料の新たな飲用機会を創出することで、さらなる飲用シーンの拡大を図る。

「ドライゼロ」の2017年の販売数量は前年比107%の697万箱と過去最高の販売数量となった。18年は前年比103%の718万箱を目指す。

〈サントリー「オールフリー」=稲垣吾郎・香取慎吾をCM起用し大々的にキャンペーン〉
サントリービールは「オールフリー」をリニューアルし、2月13日から発売した。

今回、ビール類に含まれる数多くの香りを直接嗅ぎ分析することで“ビールらしいおいしさ”の元となる香りを見つけた。「オールフリー」はその発見を活かすとともに、炭酸ガス圧をさらに高めることで、香りと喉への刺激による“気持ちの良い軽快なのどごし”に。 リニューアル新発売時からは、タレントの稲垣吾郎さん、香取慎吾さんを新メッセンジャーに起用し、「ALL NEW! ALL FREE!」をキーメッセージとした新TVCMを大々的に投入している。また、「オリジナルQuo カード当たる!」キャンペーンを実施するほか、全国で約70万本のサンプリング活動も実施する。

〈「キリン 零 ICHI」=「一番搾り製法」採用で好調、目標を上方修正も〉
キリンビールは、同社で初めてノンアルコール・ビールテイスト飲料に「一番搾り製法」を採用し、麦のうまみを丁寧に引き出したおいしさを実現した「キリン 零 ICHI(ゼロイチ)」をリニューアルし、2月上旬製造品から順次切り替え、さらに、“上品なコクとすっきりとした後味”とした。

品質のリニューアル内容は〈1〉よりビールに近い味わいを実現するため、使用する麦の量を増やし、これまで以上の上品なコクを実現。〈2〉原材料の使用比率を見直すことで、後味のクセを軽減し、すっきりとした飲みやすい味に仕上げた。

「零 ICHI(ゼロイチ)」は、2017年4月に発売し、当初の年間販売目標を2回上方修正するなど、好調に推移した。

〈サッポロ新商品「麦のくつろぎ」=テーマは“ノンアルを変える。香りで変える。”〉
サッポロビールは4月3日にノンアルビールテイスト飲料「麦のくつろぎ」を発売する。同社では「人工的な香りや後味を改善することで、お客様にさらに満足していただくことができると考え、この度“ノンアルを変える。香りで変える。”をテーマに、自然なおいしさを追求したノンアル飲料を発売することとした」としている。

発酵由来の香り成分を組み合わせる「ナチュラル香味製法」によってノンアル飲料の「人工的な香りや後味」を改善し、フルーティーな香りと心地よい麦の味わいを実現した。販売計画は80万ケース(大びん633ml×20本換算)。

〈酒類飲料日報 2018年3月15日付より〉

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