牛肉4.4万tで前年比20%増、豚肉8.1万t・13%増-3月畜産物輸入

財務省が27日に発表した貿易統計によると、3月の畜産物の輸入量は、牛肉が4.4万t(前年同月比20.4%増)、豚肉が8.1万t(12.9%増)、鶏肉3.7万t(15.9%減)だった。牛肉と豚肉は前年同月を大きく上回ったが、鶏肉は3月後半に発生したブラジルの不正問題が影響したとみられる。また家きん調製品は4.0万t(27.9%増)と3割近い増加となった。

[牛肉]本紙予想を4千t近く下回る結果となったが、チルド・フローズンともに前年実績に対してそれぞれ3割増・1割増と大きく伸長している。とくにチルドは入荷を絞ってきた関係でタイト感が出ており、調達を増やしたものとみられる。フローズン・ボンレスの輸入単価は1㎏当たり421円と26%高値となっている。

[豚肉]こちらは予想を6千tも上回る8.1万tとなった。8万t超の輸入は3年ぶり(14年7月8万9,688t、同10月9万9,955t)。当時はsGがらみの要因でフローズンが大幅に増加したが、今回はチルドの増加が大きく、北米ベリーの現地価格高騰に伴ってチルドのスソ物の構成比増加が全体の輸入量を押し上げたものとみられる。

[鶏肉・その他] 3月は4.4万tとみていたものの、ブラジル産が2.7万tと落ち込んだことで前年同月比15.9%減となった。現地船積量からみると、食肉不正問題の影響が大きいとみられる。鶏肉調製品は前月から1.3万tも増加し、このうち中国が1万5,258t(28.6%増)、タイが2万4,763t(27.2%増)となった。また豚肉調製品では、米国が1万1,411t(61.8%増)、中国2,091t(17.5%増)、オランダが840t(25.0%増)となっている。