プリマハム17年3月期は増収増益、加工食品事業本部は2.3%増の2,451億円

プリマハムは15日、2017年3月期決算を発表した。それによると、売上高は0.6%増の3,633億3,600万円、営業利益は88.7%増の155億6,500万円、経常利益は83.5%増の161億200万円、当期純利益は55.7%増の100億900万円の増収増益となった。売上高は、食肉事業本部が販売価格の低下から減収となったものの、ハムソー・加工食品を扱う加工食品事業本部が増加したことで全体では増収を確保した。利益面では、食肉で前期の輸入冷凍牛肉の在庫消化問題が解消したこと、加工食品事業本部も原材料価格の安定や生産性向上で収益が拡大し、大幅増益となった。

セグメント別には、加工食品事業本部のハム・ソーセージ部門は、「香薫あらびきポークウインナー」をはじめとする重点商品を中心とした販売活動や東京ディズニーランド貸切プレシャスナイトへの招待キャンペーン、ハロウィーンキャンペーンなどが販売数量拡大に寄与した。生産面では、改革・改善を継続実施し、人時生産性向上やユーティリティコスト削減を推進し、コスト競争力を高めた。昨年6月から稼働した茨城工場新ウインナープラントは、計画通り秋の最需要期の数量を取り込み好調。ハムソー部門では、業務用商品は企業間競争の激化から前年を下回ったものの、コンシューマー商品は好調で、全体では売上高、販売数量とも前年を上回りシェアを伸ばした。

加工食品部門では、コンシューマー商品ではサラダチキン、スパイシースティック、絶品点心春巻などを拡販、CVsのPB商品も積極的に販売した。CVs向けのベンダー事業では、得意先の出店増を背景に売上高が拡大、利益面では原材料価格の安定、生産性の向上で収益が拡大した。この結果、加工食品事業本部の売上高は2.3%増の2,451億400万円、セグメント利益は38.9%増の144億9,300万円となった。

食肉事業本部では、売上高は2.8%減の1,179億3,600万円、セグメント利益は8億7,400万円(前期は22億8,900万円の損失)となった。国際的な仕入競争激化で環境は厳しかったが、オレガノビーフ、ハーブ三元豚などのオリジナルブランドの拡販や得意先の新規・深耕開拓など販路拡大に努めた。昨年度に評価損を発生させた輸入冷凍牛肉の在庫消化問題も解消し、収益面は大きく改善し、販売数量は前年並みとなったものの、販売単価の下落から売上高は昨年を下回った。

次期は、売上高4.9%増の3,813億円、営業利益16.5%減の130億円、経常利益18.6%減の131億円、当期純利益は10.1%減の90億円を見込む。