17年3月期決算、当期純利益100億円など過去最高を更新-プリマハム・松井社長

プリマハムは16日、東京・品川区の本社で2017年3月期決算会見(決算内容は既報)を開いた。松井鉄也社長(=写真)は、「売上高は若干の増加だったが、営業利益、経常利益、当期純利益とも過去最高益となった。特に当期純利益は、当初70億円、修正で90億円を見込んでいたが100億円を達成した」と総括した。

品目別の売上げは、食肉が4.6%減の1,355億円と減収も、ハムソーが2.8%増の783億円、加工食品が3.3%増の592億円、惣菜などが5.4%増の898億円とそれぞれ増収となった。売上高総利益率は16.5%と、製造労経費比率が0.1%上昇したものの、原材料費・仕入比率が2.6%減少したことで、前期に比べ2.5%上昇した。売上高営業利益率は4.3%で、販管費(経費比率)が0.5%上昇したため2.0%の上昇。セグメント利益は、食肉事業で前期のマイナス22億円が8億円に改善、加工食品事業は38.9%増の144億円となり、その他を含めた全体では88.7%増の155億円となった。

矢野雅彦常務取締役食肉事業本部長は、食肉事業本部の状況について、「仕入環境が厳しかったが、オレガノビーフ、ハーブ三元豚、米国産豚肉mugipo、タイ産の米どりなどオリジナルブランド商品を伸ばした。トータルでしっかりブランディングができた。さらに新規で15社の販路拡大ができた。一昨年の輸入冷凍牛肉の評価損の在庫もほぼ解消した。これにより収益で改善したが、販売単価の下落で34億円の減収となった。ただ、扱い数量は2,700t増加した。平均単価が37円低下したが、相場が下がったことと、売上高で牛肉が4%減、豚肉1%増、鶏が14%増と畜種構成が変わり平均売価が下がったことが要因。セグメント利益は8億円で前期のマイナス22億円から32億円の改善となった。このうち粗利分が30億円で、牛肉で25億円強、豚肉4億円、鶏肉1億円だった。今期(18年3月期)は、売上高1.1%増の1,192億円、営業利益は6億2,600万円増の15億円を見込む。4月は売上高10%増、数量9%増、粗利25%増と好調、5月もほぼ同じとなっている。相場は、牛肉が中国の関係で米国現地が上昇するなど、相場が高く売上げは増加しているが、しっかり収益をとっていかなければならない」と、概況を説明した。