吉野家が冬の定番「牛すき鍋膳」販売、大判の肉と半日分の野菜で美味しくヘルシー 現地高・SGで仕入はアゲンスト、このまま続けは来期に影響—河村社長

吉野家は11月1日午前10時から、冬の定番である「牛すき鍋膳」の発売を開始するが、30日にはメディア向けの試食会と新CM発表を行った。河村康貴社長は、5年目になる「牛すき鍋膳」についてブラッシュアップを重ね、大判の肉、半日分の野菜が食べられる美味しくヘルシーな鍋に仕上げたと説明するとともに、原料事情について、「在庫もあり現状は影響はないが、このまま続けは来期には影響する」との懸念を示した。最初に吉野家の河村康貴代表取締役社長が商品紹介を行い、「冬の定番として好評だが、もっと沢山の方に楽しんでいただくため今年もブラッシュアップした。今年の特徴は食べ応えのある大判の牛肉と、半日分の野菜を1食で取れること。たっぷり野菜が食べられる美味しく、ヘルシーな商品と自負している。牛肉の旨みエキスをタレに加え、より美味しいタレに仕上げた。さらにタレに絡みやすいように従来のうどんを“きしめん”にした」と説明。昨年からテイクアウトも開始し、30分以内なら暖かい状態で食べられるが、新たにレンジ対応容器を開発しレンジ対応も可能にした。また今年から、吉野家として初めて家族向けのファミリーパックとして、肉だけ並盛4食分360gを980円(税込)で販売する。

その後の質疑では、原料事情については、「原料の牛肉(米国産ショートプレート)については、SGだけではなく現地相場が上昇しており、仕入にはアゲンストになっている。しかし、在庫などがあり、現在の市況がそのまま影響する訳ではない。ただ、今の状況が続くと来期については影響が心配される」と述べ、来期への影響に懸念を示した。

新CMでは、福田雄一監督、俳優の佐藤二朗氏(写真、左から河村社長、佐藤氏、福田監督)が登壇し、CMの裏話と試食を行った。二人は、試食を始めると、司会が何度とめても、食べるのに必死でマイクを取ったのはほぼ完食してから。佐藤氏は「本当に美味しかった。昔、すき焼きをやると家族が笑顔になる、贅沢な鍋だった。それが一人で食べられるのは、一人暮らしにはたまらない。また、ぜひ家族で楽しんでもらいたい」とPR。CMで注目して欲しい点を聞くと、福田監督は「佐藤さんは、店員さん(早見あかりさん)に振られるが、そこを暖かくとっているので楽しんで欲しい」と紹介した。

〈畜産日報2017年10月31日付より抜粋〉