日東富士製粉(株)(下嶋正雄社長)は10日開催の取締役会で、現在、持分法適用関連会社(30.71%保有)である(株)増田製粉所(武政亮佐社長)の普通株式を公開買い付けし、完全子会社化することを決議した。同日、(株)増田製粉所も取締役会で公開買い付けに賛同の旨を決議した。公開買い付け終了後に、(株)増田製粉所は上場(東証2部)廃止なる予定。

公開買い付けに際し、(株)増田製粉所の第2位株主である(株)神明(藤尾益雄社長)との間で、公開買付応募契約を締結し、(株)神明が所有する対象株式(所有割合14.74%)全てについて、公開買い付けに応募する旨の合意をしている。買付期間は11月13日から12月25日までで、買い付け価格は、普通株式1株当たり4,805円。買付予定数量は631,641株(予定数の下限327,800株、上限は設けない)。

両社は2009年3月の資本・業務提携以来、「仕入・販売等の面で年間4億円を超えるシナジー効果を生み出してきた」(日東富士製粉)が、「政府は、輸入小麦の調達制度について自由度を高める見直しを行うとともに、業界再編を強力に支援する姿勢を示しはじめ、業界内の競争は一段と激化することが予想される。今後の熾烈な競争を勝ち抜くためには、軟質小麦粉(菓子等)分野において突出した技術とブランド力を有する対象者((株)増田製粉所)との販売協力や施術支援をさらに進め、両社が持つブランドを相互に活用する形で、菓子のみならず、パン・麺の3本の矢を揃えた上で、新しい市場、新しい商品、新しい分野を切り拓いてゆくことが、両社にとってWin―Win となり、厳しい業界を生き延びるだけでなく、さらに発展させてゆく最良の方法と考えた」(同)としている。両社の社名・ブランドは継承する。

日東富士製粉(株)では、今回の株式公開買い付け、完全子会社化後の施策として次の各点を検討している。①調達戦略=外国産小麦の産地情報を両社で共有し、競争力のある原料調達を図る。それぞれで関係のある産地の国内産小麦を相互活用するとともに、両社間の需給調整により、国内産小麦の安定調達を図る。資材の共同購入等により調達コストの低減を図る。②製造戦略=適地工場製造により製造の効率化を図る(工場の統廃合は現時点では予定していない)。日東富士製粉の製造技術を増田製粉所に供与し、製造コストの低減を図る。両社の製品ごとの需給情報の共有化により、製造体系の最適化を図る。③販売戦略=両社の持つ商流を活用し、両社商品の未開拓市場への拡販を図る。三菱商事グループのバリューチェーンを活用し、増田製粉所の商品の拡販を図る。増田製粉所の製造設備を活用し、日東富士製粉の西日本市場への拡販を図る。④研究開発=両社の技術を融合し高品質な新商品を開発する。研究開発部門が連携し、開発ノウハウの共有化により、商品開発力の向上と効率化を図る。⑤物流戦略=両社の持つ拠点を活用し、物流の効率化を図る。日東富士製粉子会社の日東富士運輸(株)を増田製粉所の製品配送に活用し、グループ全体の収益力を高める。

〈米麦日報2017年11月13日付より〉