大阪堂島商品取引所(岡本安明理事長)は15日、理事会を開き、29日に開く総会に付議する2018(平成30)年度事業計画・予算案を決議した。

「コメ先物市場の本上場の実現に向けて生産者をはじめとする取引参加者の裾野拡大及び市場流動性の向上を最優先課題と位置づけ、〈1〉コメ先物市場のプレゼンス向上〈2〉コメ先物市場設計改変〈3〉ザラバシステムの導入〈4〉啓蒙活動の展開〈5〉次世代商品の調査研究――に重点的に取り組む」もの。

予算案総額は約4.80億円(前年比44.9%増)。2018(平成30)年度の会費(税抜)は前年度と同額で、定額会費が受託会員12万5,000円・一般会員2万円、予納定率会費が大阪コメ・新潟コシ30円、東京コメ55円、その他商品50円とした。受渡手数料は100円で据え置き。また、今回の理事会では、業務規程と受託契約準則の一部変更案も決議した。変更内容は大きく分けて2点。

1点目は、受渡が不履行となった際の取扱いを緩和するもの。具体的には、従来の現物先物取引では、納会日の立会終了までに反対売買が成立しない場合、現物の受渡しを行う必要があるが、本案では〈1〉納会日の立会終了までに反対売買が成立しない場合であっても、会員間で値段に合意し取引所の承認を受ければ、売買約定を成立させ、取引を終了させることができる。合意・承認期限は納会日当日の13時まで。〈2〉受渡しができない場合であっても、当該会員に金銭(受渡品の販売・調達などの費用)を負担させることで建玉を転売・買い戻したものとみなし、取引を終了させることができる。ただし、故意に受渡しを履行しない場合は、従来通り信義則違反で制裁対象となる。

受渡不履行の場合、その会員は全商品の取引を停止、建玉を全て処分する必要などがあり、結果としてその影響は商品先物市場全体に及ぶことになる。堂島は「本所の農産物市場のうち米穀については、これまで受渡しができなかった事例はないものの、育成途上の商品ということもあり、市場離脱の困難さやそれに伴う受渡しリスクを指摘する声が存在する。そのため、受渡しを意図しない委託者に対し、受渡しに代わる方法により市場から離脱する機会を提供することは、市場の利便性向上や市場活性化に資する」としている。

変更内容の2点目は、取引証拠金が不足した委託者への通知義務を明文化したもの。従来から、受託会員は取引証拠金が不足した委託者に対して不足相当額の差し入れもしくは預託を通知しているが、明文規定が存在しなかったため、受託契約準則の一部を変更した格好だ。

またこの日の理事会では、コメ先物・受渡供用品の価格調整表(格付表)も決めた。2018(平成30)年10月限~2019(平成31)年9月限に適用する。東西とも前年から一切内容を変更しておらず、銘柄間格差なし、古米格差は東▲1,000円、西▲1,500円、1-2等格差▲600円。

〈米麦日報 2018年3月19日付より〉

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