木綿豆腐がテレビ番組で売れ行き改善、国産入札は抑制スタートか-東京大豆卸

東京大豆卸商組合は2日、都内で月例会議を開催した。冒頭あいさつで室岡雄二理事長は「寒さも厳しくなってきて、豆腐も売れていると聞いている。これからの年末年始は焼き豆腐の時期になってくるが、厳しい状況は変わらず、組合で豆腐業界を盛り上げていきたい」とあいさつした。

吉田薫専務理事は「ここにきて豆腐の売れ行きがよくなっている。夏場の売れ行きは悪かったが、9月で少し回復を見せ、10月に入り伸びを見せている。10月末には木綿豆腐がテレビ番組で取り上げられ、一部では生産が追い付かないとの話も聞いた。絹豆腐に比べてマグネシウムが多く摂取できることが紹介されたようだが、理由が何にせよ豆腐が売れることは良いことだ。また、シカゴ大豆は値幅も少なく確りしている。国産大豆は12月から入札が始まるが、九州が良いと聞いているが、台風の影響で倒伏したとの話も聞いた。ただ全国的には概ね豊作だろう」との見解を示した。

一次店からの原料動向報告では、輸入大豆については「10月は安値スタートとなったが、中国が国慶節明けから高値での買いに動いた。新穀の収穫は進んでいるが、一部で収穫遅れもあり選別が遅れると、河川の凍結などにより船便が遅れる可能性もあるので注視したい」と報告した。

国産大豆については「北海道は順調に収穫も進んでいる。東北は台風や長雨の影響により、一部で収穫量は減るかもしれない。東海でも降雨と強風により一部で倒伏していると聞いている。九州は概ね豊作ではないだろうか。全体の収量は十分だろう。一方で旧穀の流通在庫も考えると、12月入札は抑え気味でのスタートになるのではないだろうか」との見解を示した。

〈大豆油糧日報2017年11月7日付より〉