日本農林規格調査会を開催、アーモンド含有率は2.0%以上と規定【農水省】
〈表示規定では、乳または乳製品でないことを容器包装の見やすい箇所に明瞭に記載〉
農水省は24日、日本農林規格調査会を開催し、日本農林規格(JAS)の制定や、改正、確認について審議した。本紙「大豆油糧日報」関連では、アーモンドミルクのJASを制定し、大豆ミート食品類のJASを確認した。アーモンドミルクは他国でも規格がなく、世界初となる。
世界的な消費者ニーズの多様化に伴い、植物性飲料などの新規食品の生産量は増加傾向にある。このうちアーモンドミルクは、新市場の創出を期待されており、国内の流通量も増加傾向となっている。国内では2013年に登場し、24年の販売量は約2万4,000kl、販売金額は約142億円だった。13~23年の10年間で、販売量は約30倍、販売金額は約22倍に増加している。
ただ、アーモンドミルクの定義・規格は存在しておらず、中にはアーモンドの含有量が少ない製品が混在する可能性が指摘されている。今回の規格では、アーモンドミルクの定義と品質基準を設定した。アーモンドと水から製造した乳状の飲料かつ、アーモンド含有率は2.0%以上と規定した。アーモンド含有率は、原料に使用したアーモンドの水分を100gあたり4.7gに換算して算出する。
2.0%以上に設定した理由はいくつかあり、まず市場に流通しているアーモンドミルクの大半がアーモンド含有率2.0%以上であり、市場に受け入れられているため。加えて、官能評価試験において、ミルク感やうま味、油脂感を感じる濃度が2.0%以上であったためだ。さらに、アーモンドは油脂が少なく食物繊維が多いのが特徴で、2.0%以上が飲料として飲みやすい濃度だったと説明した。
また、調味料や食用植物油脂、食物繊維、風味原料などを加えることは可能だが、原材料に乳または乳製品を使用しないことを規定した。表示規定では、邦文または英文で容器包装の見やすい箇所に「アーモンドミルク」と明瞭に記載することを規定した。乳または乳製品と誤認を与えないよう、乳または乳製品でないことの説明を容器包装の見やすい箇所に明瞭に記載する必要がある。
〈アーモンドミルクの規格は世界初、「アーモンド飲料」という表記にする意見も〉
JASの制定案に対し、乳または乳製品と誤認を与えないように、「アーモンドミルク」という表記を「アーモンド飲料」などとする意見も寄せられた。
とはいえ、「アーモンドミルク」という呼称は、消費者に対する認知度調査では8割以上の人が知っているとの結果が出ており、メディアでも広く使われているのが現状だ。
「アーモンド飲料」という表現は、非乳状のものやアーモンド含有率が低いもの、アーモンド香料のみのものなどを含めた広い範囲の飲料が想起され、JASの内容と合致しないとしている。
さらに、豆乳やココナッツミルクなどプラントベース飲料の規格にはすでに「乳」や「ミルク」の用語が用いられているとの考えを示した。質疑応答では、「豆乳は無調整豆乳や調製豆乳などといった種類があるが、今回のアーモンドミルクのJASは調製された製品のみが対象か」という質問では、「途中までは(区分を設けるか)検討していた。JASは5年に1度見直すため、今後は状況の変化に合わせて制度を見直しても良いかと思う」(江崎グリコ)と回答があった。
諸外国との規格との整合性については、江崎グリコは「他国は規格がなく、世界初となる。日本では13年頃にアーモンドミルクは発売されたが、諸外国では1998年頃の発売となり、約30年の歴史がある。先発メーカーは、アーモンド含有率2%程度が多く、世界的にもおおむね2%ではないかと思う」と見解を述べた。
なお、アレルゲン表示はJASの範疇には入っていないが、「食品表示法などに基づき、表示を確実に行う」としている。
〈大豆油糧日報2026年7月29日付〉








