日本こめ油工業協同組合は10日、通常総会を都内のホテルで開き、17年度事業報告・決算、18年度事業計画・予算などを原案どおり決めた。

総会後の懇親会で齋藤典幸理事長(ボーソー油脂社長)は、「こめ油業界では、3年前のテレビ放送をきっかけに、特に家庭用製品の需要が好調、こめ油の良さをご理解していただいたリピーターが定着してきている。リピーターは健康維持にだけでなく、こめ油の風味そのものを気に入っていただいて、揚げ物、炒め物などに活用されている人が増加しているようだ。17年度のこめ油の消費量は前年度に比べ28%増となっており、植物油の中にあっては異例の伸び率となっている。JASの格付実績では家庭用植物油の中でこめ油の占める割合は10.7%となっており、3年前の3倍以上となっている」と、こめ油好調の背景を説明した。

他方で「こめ油の需要は堅調だが、コメの消費減少により、原料の米ぬかの確保が厳しくなってきている。外食、中食向けのコメの価格が上昇したことで、一部では輸入米へのシフトなどもあり、厳しさにさらに拍車をかけている。最近では物流コストの上昇もあり、特にこめ油の場合、原料の調達の特性上、何よりも米ぬかの収穫コストが今後大きな課題となってくる。また、国産米ぬかの減少を補うために、輸入原料においても輸出国での価格の上昇、為替の変動リスクなどコスト面で厳しい状況が続いている。そのような状況の中で、全国のこめ油メーカーの米ぬかの処理数量は、17年度32万8,100tとなり、前年に比べ1%増となった。コメの消費量が減少する中で、前年を上回る米ぬかを確保できたことは各組合員の努力のたまものではないかと思っている」と原料環境について述べた。

なお、こめ油の消費拡大に関する事業では、テレビなどあらゆる機会を捉えて、こめ油のプレミアム性(国産原料使用の唯一の植物油脂、玄米由来の天然栄養成分:γ-オリザノール、植物ステロール、トコトリエノール、トコフェロールなど)を訴求していくとしている。

〈大豆油糧日報 2018年5月14日付より〉

【関連記事】
・油脂6団体新年交礼会、新しい価値の提供により植物油市場を活性化
・油祖離宮八幡宮・日使頭祭を開催、油脂業界関係者約100人が参拝
・日本マーガリン工業会設立70周年、加工油脂業界の健全な発展に寄与
・17年製油業界10大ニュース、1位は「大豆・菜種とも豊作ながら相場高止まり」―日本植物油協会