〈安定供給のため、残留農薬の適正基準値獲得に努力〉
全国胡麻加工組合(藤波一博理事長)は7日、静岡県熱海市のホテルで総会を開いた。品質向上、流通、会員交流の3委員会より、活動の報告・計画が発表された。藤波理事長は開催あいさつで、「組合が一本化して3年が経過し、3委員会で中身の濃い有意義な活動を展開した。ごまの良さが見直され、中国を筆頭に世界的にごまの需要が伸びており、原料の輸入調達が難しくなっている。より連携を深めていきたい」と強調した。

品質向上委員会は、残留農薬問題、賞味期限問題、品質規格課題――をテーマに活動した。瀬戸口浩・カタギ食品上席執行役員はこの1年のごま関連の残留農薬の動向について、「規格基準値が厳しくなったものもあるが、ほとんどが現在輸入されるごまからは検出されないもの。規格基準値が緩和されたのは4農薬で、特に昨年7月に「イミダクロプリド」の適正基準値を獲得したことで、残留農薬違反事例が激減した」と報告した。また、「グリホサート」の基準値が0.2ppmから40ppmに改正されたことについて、「これは先進国のインポートトレランス(の活用)で、短期間に実現された好例」と述べた。さらに、南米で使用が増加している「フィプロニル」の基準値が0.002ppmから0.01ppmの改正されたことを報告した。「適正な規格基準値の獲得は原料の安定供給につながる大きなポイント」とし、今後も取り組む。

賞味期限に関しては、組合員アンケートを集計した。また、「ごま加工製品の賞味期限設定に関する指針案」を作成した。品質規格に関しては、消費者からの「ごまの品質に関するQ&A」を作成。市場活性化のため、記念日「ごまの日」(11月5日)に向けて、ごまの機能性などをわかりやすくまとめた資料の作成に取り組む。また、市場が縮小している黒ごまの機能性を紹介する資料も作成する。

流通委員会では、ごま市場規模の把握、PR媒体の作成、「ごまの日」などをテーマに活動した。「ごまの日」に向けては、POPを作成し、店頭販促を展開することを決めた。当日、「胡麻日吉神社」(京都府南丹市)に参拝し、組合各社のごま製品を奉納するなど、アピールする。そのため、関西方面で予定している秋の臨時総会は11月5日に行う。

総会終了後、伊藤忠食糧食糧素材部大豆・胡麻課の藤岡香奈子氏が、ごま概況について説明。中南米はごま栽培が低迷も昨年に比べ生産量がわずかに増えており回復傾向にあること、ミャンマーの黒ごま作付面積が減少したこと、中国は港湾在庫は十分にあるも継続的に輸入していることなどから、「18年度のごま相場は横ばいまたはわずかに上昇」との予測を示した。

〈大豆油糧日報 2018年6月12日付より〉

【関連記事】
・ごま油のペット容器化進む、食品ごま再編の動きに注目/ごま動向
・かどや製油、食品ごま大手のカタギ食品をグループ化、家庭用ごまを強化
・竹本油脂と真誠が業務提携を包括的に強化、販売、購買・調達、物流面で