〈社会課題への加盟各社の努力と業界の取り組みが一層重要に/八馬史尚会長〉
日本植物油協会(日油協)はこのほど、10月度会員集会を大阪市内で開いた。その後の記者懇談会には、八馬史尚会長(J-オイルミルズ社長)と、齊藤昭専務理事が出席した。

八馬会長ははじめに、相次ぐ台風上陸や大阪北部地震など自然災害が多発していることに言及し、一日も早い復興を祈念するとともに、「自然災害には、地球温暖化も少なからず関係しているだろう。本日、製油業界環境自主行動計画の30年度CO2排出削減目標の見直しが採択された。各社の努力を前提に、業界としてどう取り組んでいくかが今まで以上に重要になってくる」と強調した。

今回の見直しにより、30年度のCO2排出削減目標は、基準年の2013年度比で、日本の約束草案による産業部門の削減目標並みの6.5%削減とした。この見直しは、19年度から適用する。齊藤専務理事は「当業界はCO2排出削減に早い段階から取り組み、食品業界の平均を上回っており、現時点でさらなる削減は容易ではない」とも指摘した。

続けて八馬会長は、「環境を広くとらえると、原料調達においても製油産業は大きな影響を持つ産業。サステナビリティの点でも、業界として取り組む視点がますます必要で、物流課題も同様。今抱えている社会課題に、加盟各社の努力とあわせて業界も同じベクトルで努力していくことが重要だ」との認識を示した。

また、サステナブルな原料調達に関しては、「東京五輪組織委員会で検討されていたパーム油の調達基準に対する、当協会のスタンスは、消費者・購買者に多様な選択の余地を担保することを勘案して、民間認証RSPOに加え、マレーシア、インドネシア各政府によるMSPO、ISPOを組み込むべきとの主張を展開してきた。当協会のスタンスが採用され、3つが推奨すべき認証制度として世界で初めて公式表記されたのは特筆すべきところ」と評価した。

GMO表示制度に関しては、「消費者庁の検討会で議論され、3月末に報告書が取りまとめられた。当協会の意見である、表示義務の対象範囲につき、現行制度の枠組みを維持するという科学的スタンスに立った方針が示された状況にある。現在は米国でもGMO表示制度の検討が進んでおり、動向をさらに注視していく」と述べた。

〈大豆油糧日報 2018年10月19日付より〉