日油の18年度の食用加工油脂の販売動向は、夏場の猛暑やパン需要の不振により厳しい環境だったが、前年実績を確保した。利益面は、原材料などのコスト増により苦戦した。

強みの機能性油脂が堅調だった。食品ロス削減が課題となる中、パン生地老化防止など、賞味期限延長に貢献する機能を有する油脂の需要が高まっている。

そのほか、ケーキ用油脂「サンショート」シリーズは、しっとりとしたキメのある品質の良い生地が安定して作れるとして評価が高まっている。今後さらに人手不足が深刻化すると考えられる中、改めて同シリーズの訴求を強化していく。昨年には同シリーズから、流動状ショートニング「サンショート UP」をラインアップした。

加えて、人手不足対応として、利用が増えている冷凍生地について、ソフト化やボリューム感向上など、それぞれのユーザーが抱える個別課題に対し、同社が持つさまざまな機能性油脂を強みに、オーダーメイドで対応していく。

昨年度の新製品の動向は、ポンドマーガリン「ブルースター」は、ナチュラルなバター風味や吸卵性・ホイップ性といった作業性の良さが評価されている。

製菓用マーガリン「クッキーランドCK」は、クッキー生地やソボロをザクザクとした食感に改良する。タルト生地や、ハードケーキでも採用が進んでいる。

今期は新製品として、ユーザーのこだわりや個性のある商品をサポートする製品として、いつもの商品をワンランク上のおいしさに引き上げるコンパウンドマーガリンや、優れたホイップ性を有するバタークリーム用ショートニング、機械耐性に優れた製菓・製パン用フィリングクリームを展開する。

今期の施策については、「景気が不安定で、人口が増えない中、機能性やおいしさ、人手不足対応といった当社の持つ価値を提供していく」と述べた。

〈大豆油糧日報 2019年6月12日付〉