塩分ゼロの大豆発酵食品「発酵そみファ」がテレビ、ラジオなどに取り上げられ、注目が集まっている。

【関連記事】塩分ゼロの大豆発酵食品「発酵そみファ」取扱先が拡大、和風・洋風・スイーツ等“どの料理にも”/全農ビジネスサポート
塩分ゼロの大豆発酵食品「発酵そみファ」/全農ビジネスサポート

塩分ゼロの大豆発酵食品「発酵そみファ」/全農ビジネスサポート

JA全農の子会社である全農ビジネスサポートが山印醸造(東京都板橋区)と共同開発した商品で、現在、ECサイトのほかに、みのりみのるキッチン大手町カンファレンスセンター店やJA東京アグリパークに加え、兵庫県や和歌山県の直売所でも販売を開始している。
 
全農ビジネスサポートは、「無塩のため、まろやかな素材の味なので、和風、洋風、スイーツなど、どんなメニューにも使えて、よりうま味やコクを引き出してくれる。どの料理に入れてもおいしい発酵食品として普及させていきたい」と「発酵そみファ」の可能性に期待する。そこで、全農ビジネスサポートの久保田治己代表取締役社長に、商品開発のきっかけや特徴などを聞いた。
 
久保田社長によれば、新型コロナウイルスの影響で在宅勤務を強いられた社員に向かって、頭を使って何か新しいことを考えてみようと新規事業の募集を行ったのがきっかけだという。「一番に選ばれたアイデアは会社として、実現できるように努力することを約束した。多くの提案から選ばれたのは、東京農業大学醸造学科出身の2名の社員から出された『塩分ゼロのみそ』だった」。
 
提案者によれば、日本人のみその消費量は50年前に比べ3分の1に減っている。大豆の発酵食品は体にいいことが分かっている。しかし塩分の摂り過ぎは体に悪いことから塩分ゼロのみそを造ろうと考えたのだという。
 
「JA全農が筆頭株主として出資している山印醸造に相談してみたところ、とりあえずやってみましょうということになった。山印醸造も以前から『塩分ゼロのみそ』の研究をしているようだったが、単独で商品化するには、リスクが高いということで、実現には至っていなかったようだ。そこで今回、うちと一緒にやってもらえるなら、ぜひやってみたいということになり、事業化がスタートした。調べてみると、無塩みそを商品化したところが全国で数社あることが分かったが、撤退したところもあり、ビジネスとして行っていくには難しいということが推測できた」とし、不安要素もあったことを明かす。
 
〈ターゲットは固定需要からほど遠い若い女性、ピンクのパッケージは業界でも珍しい〉

ピンクのパッケージは特徴の一つだが、「塩分を控えなければいけない人が存在し、一定の需要があることは分かっていたが、メインターゲットは固定需要からはほど遠い若い女性とした。みそ業界でピンクのパッケージは珍しい。業界の人だったら、生まれてこなかった商品だったと言われることもある」とし、大きな反響を狙える若い女性層をメインターゲットに据え、商品開発を進めていった。
 
ターゲットからの反響では、「みそ汁に入れると、甘さが増し、おいしく食べられた」(20代女性)、「塩っけがないので和風以外にも幅広く使えそう。甘みもあるので独特の深みが出て何にでも入れたくなった」(20代女性)などといった声が寄せられているという。
 
また、久保田社長は、商品開発に向けて、「塩分ゼロの『発酵そみファ』にはみその良さが凝縮されていると期待している。そのため、発酵そみファが売れたら、みそそのものも改めて見直され、需要が高まると思っている」とし、みそ業界全体の活性化にもつながればという思いを込めた商品であると説明する。
 
〈大豆油糧日報2022年1月27日付〉