国連WFP協会「チャリティーエッセイコンテスト」2022表彰式、WFP賞は「ももちゃんのお煎餅」

国連WFP協会「WFPチャリティーエッセイコンテスト2022」表彰式の様子
国連WFP協会「WFPチャリティーエッセイコンテスト2022」表彰式の様子

国連WFP協会は10月14日、「WFPチャリティーエッセイコンテスト2022」を開いた。

10月16日の世界食料デーに併せての開催。このエッセイコンテストを通じて、応募1作品につき60円が途上国の給食用として寄付される。今回の応募総数は過去最多の2万3,090作品で、総額138万5,400円が集まった。「約4万6,180人の子どもたちに栄養価の高い給食を届けられる」(国連WFP協会)。

国連WFPは国連唯一の食糧支援機関。日本での活動はWFP国連世界食糧計画日本事務所と、それを支援するNPO法人国連WFP協会からなる。後援は農水省や文科省など。食品や文具メーカーらが協賛する。寄付協力は日清食品ホールディングス(株)(安藤宏基CEO=国連WFP協会会長)、三菱商事(株)(中西勝也社長)。

今回のコンテストのテーマは「わけあおう!わたしの幸せごはん」。審査委員長を務めた湯川れい子さん(音楽評論家)は講評で「報道ではスーダンで国民の3分の2が飢餓に陥っているという。また、昨年までは全世界で避難民が8,900万人という数字だったが、今年に入ってロシアのウクライナ侵攻などで、ついに1億人を超えたという。その中での『わけあおう!』というテーマ。まだ、飢餓について考えることができる日本は幸せな状況にあると思う。世界中で食料と水が不足してきている。少しでも増やし、少しでも分け合って、紛争を減らさなければならない」などとした。

WFP賞を受賞したのは北海道の鈴木洋子さんの「ももちゃんのお煎餅」。20年前の幼稚園児だった娘との思い出を綴った作品だ。会場では特別審査員の俳優・竹下景子さんが「ももちゃんのお煎餅」を朗読。プレゼンターも務めた。同じく特別審査員の芸人・おいでやすこがさん、船橋市非公認ご当地キャラ・ふなっしーも登場した。

国連WFP協会の鈴木邦夫事務局長は、「今年で12回目を迎えたこのコンテストは、前身の作文コンクールを含めると19回目になる。協賛企業に改めて感謝したい。世界の飢餓の状況が悪くなる中でこそ、このテーマについて考えていただいた」とコメント。

WFP世界食糧計画日本事務所の焼家直絵代表は「65か国で学校給食の支援をしている。学校給食は栄養を与えるだけでなく、安心感や男女平等に教育を受ける権利の確保にもつながる。コロナ禍から学校給食の実施が難しかった。それが再開する見込みの中、ウクライナ危機があり、世界的な気候変動がある。学校給食もWFPも窮地に立っているが、多くの方の支援のおかげで学校給食が続けられている」とした。

〈米麦日報2022年10月18日付〉

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