植物蛋白食品協会総会、16年稙たん国内生産量、2.1%増の約4.6万tと報告

日本植物蛋白食品協会は22日、都内で開いた記者懇談会で、通常総会で承認された16年度事業報告・決算と17年度事業計画・予算について報告した。

冒頭あいさつした久野貴久会長(日清オイリオグループ社長、写真)は、「米農務省によれば、大豆の生産高は4月、5月ともに大きな数字となっており、アルゼンチンが微増、ブラジル、米国でも増加が見込まれ、世界全体では前年度上回り、史上最高の3億4,800万tになる見込み。期末在庫も前年度より増加し、9,000万t程度が見込まれる。こうした中にあり、国内の植物性たん白の16年度出荷・自社使用量は約6万t。このうち、大豆たん白が約3万9,000t、小麦たん白が約2万tとなっており、合計では前年度比2.2%増となっている。経済情勢が必ずしも順調とは言えない中で、成果を出すことができた。今後業界が取り組む課題では、販売価格の適正化が挙げられるが、昨今、食品業界で用途拡大が進んでいる。研究開発、技術革新によって、新機能を提案することで、適正価格での販売を推進していきたい。従来機能だけの植物たん白では国内の人口減少とともに、市場規模が縮小してしまい、生産能力の過剰による収益の悪化を招いてしまう懸念がある。大豆たん白を活用した新たな機能性を開発し、付加価値の高い食品を作っていかなければならない。市場性の高い食品を継続して展開しているけ産業を目指していく」と述べた。(詳細は本紙にて)