みそ汁専門店「みそめぼれ」オープン、47都道府県のみそを使ったみそ汁販売

「みそめぼれ」店内の様子
「みそめぼれ」店内の様子

みそ汁専門店「みそめぼれ」が5月20日に、六本木にオープンした。

「みそめぼれ」の特徴は、47都道府県のみそ蔵のみそを使ったみそ汁が飲めることだ。「みそめぼれ」を展開する合同会社KJM(東京都目黒区)の藤巻滉平氏は、立ち上げのきっかけを「もともとみそ汁が大好きで、生みそを使ったみそ汁を飲む機会があり、そのおいしさに驚いた。カップみそ汁とはまったく違う。こうした本物のみそは日本全国にあるのかと興味を持ち、調べ出したことがきっかけ」と語る。

「みそめぼれ」を展開する合同会社KJMの藤巻滉平氏
「みそめぼれ」を展開する合同会社KJMの藤巻滉平氏

店舗立ち上げの半年前から、みそ蔵を探し、みその味を確認し、みそに加えるお湯の量にまでこだわり、47都道府県にあるみそを使ったみそ汁を提供する店舗のオープンにこぎつけた。店舗の入口には何の店かを想起してもらえるように、「味噌と米」という文字を大きく設置した。

店内に入ると、右の壁一面に、ガラスの入れ物に入った47つのみそが出迎えてくれる。みその色がひとめで分かるように透明のガラスにみそを入れたという。思わず、全部飲んでみたいと思わせる。来店者のハートを店に入った時点で掴む仕掛けがここにある。

「左上の北海道からスタートして全国のみそが味わえる。全て試食して厳選したみそばかり。京都のみそはコーンポタージュに似た甘めのみそも変わり種としてそろえている。岩手のみそはクラシック音楽を聞かせて熟成させている。青森のみそは温泉の熱で熟成させているみそをラインアップした」とセレクトする基準も面白い。これだけの話題性があると、知人に伝えたくなりそうだ。みそ汁のおいしさはさることながら、その高い話題性も評判となり、店舗に並ぶ人も出てきているとする。

〈みそ汁専門店のモデル店舗に、ワンハンドでみそ汁を飲むカフェスタイル〉

販売スタイルはテイクアウトが基本だが、4席のスペースも確保している。店舗の広さは6畳ほど。「このぐらいの広さで運営していけるみそ汁専門店のモデル店舗を作りたい」と藤巻氏は試験的な要素を持たせ、多店舗展開への可能性も模索する。

メニューは、250mlのMサイズを500円、350mlのLサイズを700円で販売している。具材はわかめ、とうふ、みつば、とろろ昆布、あおさ、なめこ、しじみなど。一番人気は赤みそのしじみで、場所がらお酒を飲んでから来店することが多いことから、オーダーする人が圧倒的に多いという。ワンハンドでみそ汁を飲むスタイルはまさにカフェスタイルだ。

「最近はお昼時の来店者も増えてきた。オープンしてからすでに15県のみそ汁を購入したお客様もいる。自分の飲んだみその名前をメモする人もいるので、現在、メニューと店舗のブランドストーリーなどを掲載したパンフレットを作成している。また、スタンプカードも作成中で、全てを制覇したいお客様の満足度をアップさせる仕掛けも進行している」と人気の勢いを加速させていく仕掛けの準備に忙しい。

今後は、「みそを販売してほしいというお客様もいるので、店舗販売やネットなどを使った通販の準備を進めている」とし、外国人の多い六本木という場所からみそのおいしさを世界に向けて発信する。

〈大豆油糧日報2023年6月15日付〉

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